群馬クレインサンダーズ

インサイドを果敢に攻めた群馬、34本ものフリースローを獲得

10月1日、宇都宮ブレックスが開幕戦で群馬クレインサンダーズをホームに迎えた。

先発は宇都宮が鵤誠司、比江島慎、遠藤祐亮、チェイス・フィーラー、ジョシュ・スコット、群馬が五十嵐圭、山崎稜、トレイ・ジョーンズ、マイケル・パーカー、ジャスティン・キーナンとなった。

宇都宮は開始1分半でフィーラーが個人2つ目のファウルを犯したが、代わりに入ったアイザック・フォトゥがフックシュートを成功させるなど、ファウルトラブルをチームでカバーする。群馬のアーリーオフェンス、特にジョーンズの突破力に苦戦を強いられたが、第1クォーターのラストポゼッションで渡邉裕規が難しい3ポイントシュートを沈め、16-12とリードした。

第2クォーターに入っても一進一退の攻防が続く。ジョーンズの3点プレーで同点にされたが、遠藤がこの日2本目の3ポイントシュートを決め返し、すぐさまリードを保つ。フォトゥが3つ目のファウルを犯しベンチに下がるが、竹内公輔が身体を張り、遠藤がヘルプでポゼッションを奪うなど、チームディフェンスが機能した。それでも、217cmのオンドレイ・バルヴィンにオフェンスリバウンドを何度も奪われ、サードチャンスからジョーンズに3ポイントシュートを許し、32-31と突き放せない。

後半に入り、ディフェンスを引き締めた宇都宮が連続でターンオーバーを誘発。群馬が得意とするアーリーオフェンスを封じたことで、約5分間を無失点に抑えた。オフェンスではシュートタッチの良い遠藤がタフなミドルシュートを決め、バルヴィンを目前にしながらも3ポイントシュートを沈めて、リードを2桁に乗せた。

その後も群馬は良い時間帯があるものの続かず、10点ビハインドでオフィシャルタイムアウトを迎えた。だが、ここまで温存していたジョーンズを戻して勝負に出ると、チェンバースの3ポイントシュート、ジョーンズの3点プレーで猛追を開始。そして、フリースロー攻勢で点差を縮めると、残り20秒にバルヴィンがフリースローを2本とも沈めて同点に追い付いた。宇都宮はラストポゼッションを比江島に託したが、バルヴィンのブロックショットに遭い、オーバータイムへ突入した。

互いにディフェンスが上回り決定打がないまま時間は進んだが、五十嵐のスクープショットで群馬が後半になって初めてリードを奪う。追いつきたい宇都宮は、8本放った3ポイントシュートがことごとく外れた。そして群馬が3点リードで迎えた残り18秒、ショットクロックわずかな場面でジョーンズがタフな3ポイントシュートを沈めて勝負アリ。群馬が延長にもつれる接戦を75-69で制した。

勝負を決定づけたジョーンズはゲームハイの28得点を記録。オフェンスリバウンドでは8-15と大きく下回ったが、ジョーンズとバルヴィンの2人で26本のフリースローを獲得したように、インサイドアタックの破壊力を証明する試合となった。