「1年目の『バブル』のシーズンのように、多くの人を目覚めさせてやる」
ヒートのタイラー・ヒーローは、キャリア3年目のシーズンに向け意気込んでいる。
2019年のドラフト全体13位でヒートに加入したヒーローは、ルーキーシーズン序盤からローテーション入りを果たすと、プレーオフでは主力の一人として活躍した。
1年目のプレーオフでは21試合に出場(うち5試合で先発)して、平均16.0得点、5.1リバウンド、3.7アシストを記録し、チームのNBAファイナル進出に大きく貢献した。ヒーローはこの年のプレーオフで合計335得点を挙げ、ポストシーズンで300得点以上を挙げたNBA史上6人目のルーキーとなった。また、レイカーズとのファイナル第4戦では、3本の3ポイントシュートを成功させ、ポストシーズンで45本(その後48本まで記録を伸ばす)の3ポイントシュートを記録した初めてのルーキーにもなった。それだけでなく、NBAファイナルでの最年少先発出場記録を40年ぶりに更新した。
こうしてルーキーイヤーに数々の記録を更新して迎えた2年目の昨シーズンだったが、ケガの影響もあり本領発揮には至らず。レギュラーシーズンの平均得点は1年目の13.5得点から15.1得点へと伸ばしたが、プレーオフでは平均9.3得点、フィールドゴール成功率は31.6%(1年目は43.3%)に留まった。
球団社長のパット・ライリーは昨シーズンの終了後に「ヒーローはウチのコアプレーヤーだ。きっと今シーズンは2年目のジンクスか何かだったんじゃないかな」と、変わらずにヒーローに期待を寄せていた。
そのヒーローは「バウンスバックの年にする準備はできている」と3年目の意気込みを語った。「昨シーズンは多くの人の期待を背負って挑んだけど、何人かの人はまだ眠ったままなんじゃないかな。そういった意味では、1年目の『バブル』のシーズンのように、多くの人を目覚めさせてやろうと思っているよ」
NBA優勝に向けてヒートは今オフにカイル・ラウリーを獲得したが、目標達成のためにはヒーローの活躍が欠かせない。『バブル』で見せたような活躍を今シーズンは見せることができるのか、3年目のヒーローに注目だ。