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「変化を起こすためには行動すること」

今年もNBA各チームがトレーニングキャンプを始める時期に入った。キャンプ開始を告げるメディアデーでは、アメリカ国内で深刻な社会問題に発展しつつある人種間の差別について、メディアが選手に質問する機会が増えている。

ウォリアーズのステファン・カリー、ケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーンが声を上げる中、サンダーのラッセル・ウェストブルックも、現状を変える必要があることを訴えた。

ウェストブルックは、現地23日に開かれたメディアデーの会見でこう語っている。「貧困層の多い街で育って、日々色々な状況の変化を目の当たりにしてきた。だからこそ、世界規模でネガティブなことが起こっていると痛切に感じている。世界中の人にも、何が起こっているかを見る機会を与えられていると感じている。何か変化を起こす時なのだと思う。そういう考え方を伝えるためにも、僕は声を上げたい」

NFLでは、人種間の問題への抗議行動として、試合前の国歌斉唱で胸に手を当てることを拒否する選手の数が増え、選手たちの行動支持を表明するチームオーナーもいる。来月末から新シーズンが開幕するNBAでも、同様のアクションを取る選手が出てくるだろう。

アフリカ系アメリカ人として地位を築いたウェストブルックは、「何か変化を起こさなければいけない、その意思を示すことが重要」と主張している。

「誰も解決法を持っていないからこそ、今の状況を改善させる道を模索することが大事だと思う」

先日も無抵抗な黒人男性が警察官に射殺される事件が発生し、問題は悪化の一途を辿っている。社会的影響力の強いNBAは、今後NBA選手会と協力し、地域にとって意味のある行動を取り、地域の若者、子供を持つ親、コミュニティリーダーと交流し、法執行機関との対話を続けていくと、選手たちに通知した。

人種間差別の問題の撲滅を訴え続けているデュラントとカリー。