文=丸山素行 写真=野口岳彦、安田健示

アグレッシブなディフェンスでプレーオフ進出を目指す

9月最初の週末に行われた関西バスケットボールCUPでは、バンビシャス奈良(B2)、大阪エヴェッサ(B1)を破り優勝した滋賀レイクスターズ。キャプテンを務める横江豊は、今のチームの手応えをこう語る。

「みんな若くてピュアで、バスケットボールに真剣に向き合ってプレーしています。本当にバスケットを楽しんでるという感じですね」

昨シーズンからメンバーが大幅に入れ替わり若返ったチームにとって、何でも器用にこなせる安定感抜群の横江の存在はとても心強い。その中でチームに残った横江に対し、滋賀への特別な思いはあったのかを聞くと「それしかなかった」との答えが返ってきた。

滋賀出身の横江は言う。「滋賀のために、バスケットボールを通して子供たちにいろいろ伝えたいんです。今までお世話になった先生方との関係もありますし、人との出会いを大切に、小さな県ですが滋賀県内を中心に人間関係を作っていきたいと考えています」

遠山向人ヘッドコーチが目指すバスケットについて質問すると「アグレッシブです」と即答した。「特にディフェンスは前からプレッシャーをかけて、隙があればダブルチームにいって」と攻め気なディフェンスを説明してくれた。

もう一つの強みは、昨シーズン1試合平均19.5得点を記録した大黒柱、ジュリアン・マブンガの存在だ。横江は言う。「ジュリアンを起点にズレを作って、周りのシューターだったりインサイドだったり、そのズレからチャンスを作っていきたいです」

滋賀レイクスターズ一筋、5年目を迎える若きリーダーは終始落ち着いた口調で、Bリーグへの意気込みも静かにこう語った。「市民球団がプレーオフを目指して、今シーズン結果を出せるようにみんなで頑張っていきたいと思ってます。応援よろしくお願いします」

開幕戦は9月24日、シーホース三河との対戦。ウカルちゃんアリーナでの開催という「地の利」を生かし旧NBL準優勝チームの強豪を迎え撃つ。プレーオフ進出へ向け滋賀レイクスターズの挑戦が始まる。