4人全員がWNBAプレーヤー「勝てば歴史的な出来事になります」
3×3は今回の東京オリンピックから加えられた競技種目だ。女子ではアメリカ代表が世界最終予選を6戦全勝で勝ち抜き、優勝候補の筆頭となっている。
3×3の女子アメリカ代表は、登録の4人すべてがWNBAプレーヤーで構成される。ステファニー・ドルソン(シカゴ・スカイ)、ケルシー・プラム(ラスベガス・エーシズ)、アリーシャ・グレイ(ダラス・ウィングス)の3人は、世界最終予選でオリンピック出場権を勝ち取った選手。もう1人のケイティ・ルー・サミュエルソンは新型コロナウイルスの健康安全プロトコルに抵触してチームから外れ、代わりにジャッキー・ヤング(ラスベガス・エース)が入った。
ドルソンは「初めてのオリンピックで金メダルを獲得することに大きな意義を感じています。オリンピックに出場することは夢でした。勝てば歴史的な出来事になります」と語る。
バスケットボール大国のアメリカでも、3×3の認知度はまだ高いとは言えない。競技を普及させるためにも、彼女たちがオリンピックで見せるパフォーマンスは大切になる。5人制を主戦場とする彼女たちだが、3人制の特性に魅了されてもいて、この競技を広める伝道師になることにモチベーションを感じている。
プラムは言う。「3×3を好きになるのに時間は必要ありません。10分あればエキサイティングなゲームを楽しめます。ユニークなのはコーチがいないこと。4人が一つにまとまり、互いに支え合わないと強いチームにはなれません」
ドルソンは「接触プレーが多くても最後までやり遂げなければいけない。でも、そこが楽しいんです」と言う。「プレーが止まることなく、ずっと試合が動き続けます。音楽が鳴ってDJがいて、ストリートボールのような雰囲気で屋外のコートでプレーする。特別な時間です」
『本業』は5人制でも、世界最終予選での彼女たちは圧倒的な力を見せ、世界ランキング1位のフランスも撃破している。新型コロナウイルスの影響でエントリーに変更があったことは課題だが、彼女たちはそのマイナスも埋めてくるだろう。3×3バスケの歴史にその名を刻むべく、彼女たちは燃えている。