パウ・ガソル

強豪スペインを警戒「彼らの試合は美しい」

男子アメリカ代表は東京オリンピック優勝候補だが、エキシビジョンマッチではナイジェリア、オーストラリアに連敗を喫し、その実力が不安視された。それでも、その後のアルゼンチン戦、スペイン戦に連勝しアメリカの強さを証明し、東京へ向かうことになった。

スペインを83-76で下した後、指揮官のグレッグ・ポポビッチは元教え子であるパウ・ガソルを高く評価した。ガソルはレイカーズ時代の2009年と2010年にNBA優勝を経験したレジェンド。2016年からの3シーズンはポポビッチの下、スパーズでプレーした。2019-20シーズンをトレイルブレイザーズで迎えたが、足のケガの影響で1試合も出場することなく復帰を目指しながらリハビリとトレーニングに励んでいたが、今シーズンにキャリアをスタートさせた母国のバルセロナと契約を結んだ。

久しぶりの再会となったガソルに対し、ポポビッチは「もちろん、パウは昔のパウではないが彼は今でも競争者だ」と語り、41歳にもかかわらずアグレッシブにプレーする姿に感銘を受けたという。

「彼は今でも素晴らしい手を持っていて、素晴らしいパスを出すことができる。ゴール下でその手は大きくなり、ブロックをする。これらのスキルをすべて持っているからこそ、彼は頼りになるんだ。チームは彼がまだプレーしていることを喜んでいると思うよ」

ガソル率いるスペインはアメリカに次ぐ世界ランキング2位の強豪国。2019年のワールドカップで優勝し、オリンピックは3大会連続でメダルを獲得している。ポポビッチはそんなスペインの仕上がり具合についても言及した。

「セルジオ・スカリオロコーチは良い友人。彼のおかげで、チームはこれまでにないほどうまく機能していると言わざるを得ない。ベテラン選手が何人かいるが、彼らはバスケットボールのやり方を本当に理解しているし、彼らの試合は美しい。私はスペインを幸せにしようとしているわけではないが、ディフェンスで何をすべきか答えを見出し、状況を的確に読む彼の力は、非常に評価に値するものだ」

このようにスペインを高く評価したポポビッチ。日本代表は東京オリンピック初戦でスペインと戦う。ガソルの雄姿を東京で見ることができるのはファンにとってうれしいことだが、日本の高い壁となることは間違いなさそうだ。