1ポゼッション差の接戦であと一歩及ばず、7戦全敗で大会を終える
U19ワールドカップは今日が最終日。ここまで全敗の日本代表は、同じく全敗のアジアのライバル、韓国と対戦した。
立ち上がりはボールへの強い執着心を見せた日本が上回る。セカンドチャンスから強引に仕掛けた山﨑一渉の3点プレーで先制すると、ハーパー・ローレンスJrも力強いアタックでフリースローを得る。2度のオフェンスリバウンドを奪う分厚い攻めから最後は木林優が3ポイントシュートを決めて、8-1と先手を取った。
しかし、勝ちたい気持ちは韓国も同じ。出だしこそ日本の勢いに押されたが、タイムアウトで立て直すとその後は逆転と一気に巻き返す。韓国はエースのヨ・ジュンソクを中心に強引にゴール下をこじ開け、日本はインサイドアウトで9本の3ポイントシュートを成功させる一進一退の攻防が続き、47-47で前半を終えた。
後半も両チームがボールへの執着心を前面に押し出す激しい展開に。山ノ内勇登がリムプロテクターとして相手にプレッシャーを掛け、ハーパーのボールプッシュから山﨑、元田大陽が果敢にアタックしていく。ところがヨ・ジュンソクを止められない。これまで平均23.8得点で韓国を引っ張ってきたエースが勝負どころでギアを上げ、スピードに乗ったドライブからのダンク、オフェンスリバウンドを拾って複数のディフェンスに囲まれながらゴール下をねじ込んだりと大活躍を見せる。
それでも試合終盤、フル出場し続けるヨ・ジュンソクのドライブがキレを失うと日本の時間帯がやって来る。金近廉、山﨑とワイドオープンのチャンスを作っては3ポイントシュートを決めて点差を詰め、残り1分で1点差まで追い上げたが、最後はファウルゲームのフリースロー4本をノーミスで沈めた韓国に3点差での逃げ切りを許した。
最終スコアは92-95。韓国のヨ・ジュンソクは5本の3ポイントシュート成功を含む36得点を記録。日本で言えば馬場雄大を思わせる身体能力とアグレッシブさを持った19歳のスコアラーは、これから何度も日本に立ちふさがる存在になりそうだ。
日本では山﨑が32得点、ハーパーが10得点13リバウンド13アシストのトリプル・ダブルを記録するも、韓国にあと一歩及ばなかった。佐古賢一ヘッドコーチは「リバウンドとフリースローが勝敗を分けました。強くゴール下に行くことができず、逃げて打ってしまった」と1ポゼッション差での敗戦を悔やむも、山﨑やハーパーについて「彼らにはタフネスな部分がある。今日は彼らの活躍があったからこういうゲームになった」と、その働きを称えた。
セルビア戦に続く接戦にはなったが、これで7試合すべてに敗れて大会を終えることになった。