「代表に求められるのはディフェンスが一番だと思う」
バスケットボール男子日本代表は、本日行われたイランとの国際強化試合第3戦に76-50で勝利し、2勝1敗と勝ち越した。
序盤から攻守が噛み合った日本は前半を20点リードで折り返したが、第3クォーターに失速し、7-19と点差を詰められた。それでも、3ポイントシュート攻勢で再び突き放すと、最後までディフェンスの集中力を切らすことなく、最終クォーターを27-9と圧倒して快勝を収めた。
田中大貴、比江島慎、シェーファー・アヴィ幸樹がエントリーから外れた中、先発を任された金丸晃輔は「オフェンスの波が来るまでディフェンスを頑張るという意識が第4クォーターはできていた。第4クォーターは27-19、よくカムバックしたなと思います」と、試合を振り返った。
金丸は3本の3ポイントシュート成功を含む11得点を記録。そのうちの2本の3ポイントシュートは最終クォーター中盤に決めたもので、日本の優位を決定付ける引き金となった。
金丸は67-72で敗れた第2戦でエントリーを外れ、第1戦と第3戦のみの出場となった。2試合合計で、12本中6本の3ポイントシュートを沈めて25得点を奪い、あらためてシューターとしての力量を証明した。結果を残したことで、代表生き残りの手応えをつかんだように思えたが、「シュートの確率に関しては良いと思うんですけど、ただ代表に求められるのはディフェンスが一番だと思うので、まだ全然分からないです」と、本人にその感覚はないようだ。
金丸は自身のディフェンスについて「あまり良くないんじゃないじゃないですか(笑)」と苦笑いを浮かべながら厳しい自己採点を下した。「1on1で抜かれてるケースもあったし、ヘルプポジションの位置だったり、一番に守らないといけないことを今日も何回かやられてしまいました。チームルールの中での優先順位をまだ守れていない時もあるので、まだできていないと思います」
相手がシュートコンテストに来ているにも関わらず、そのプレッシャーをものともせずに3ポイントシュートを決めきる金丸のシュート力は日本にとって大きな武器だ。それでも、ディフェンスで穴となってしまっては、守備を大切にする視点から見ると起用しづらくなってしまうのも事実。シューターとしての破壊力を取るか、それともディフェンスの安定感を取るか。フリオ・ラマスヘッドコーチの判断は果たして。