男子日本代表

ペイントアタックからの3ポイントシュートで主導権を握る

バスケットボール男子日本代表が『アジアカップ2021予選』で中国と再戦した。一昨日の戦いでは、中国の強度の高いディフェンスを崩せず、序盤に0-7と圧倒されたことで後手を踏んだが、前回の反省を生かし序盤から日本がペースをつかんだ。

日本の先発はライアン・ロシター、比江島慎、金丸晃輔、田中大貴、シェーファー・アヴィ幸樹の5人。田中の3ポイントシュートで先制すると、田中のキックアウトから金丸も3ポイントシュートで続く。ディフェンスも激しく当たり、連続でターンオーバーを誘うなど攻守ともに機能した。ロシターも3ポイントシュートを成功させ、開始5分で17-9と素晴らしいスタートを切った。

その後、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスやパワープレーなどインサイドで失点するが、効果的なペイントタッチからノーマークを作り出し、3ポイントシュートを決め続け、29-21とリードして第1クォーターを終えた。

ロシターを休ませている時間帯にインサイドで失点し、さらに速攻を止めようとした張本天傑がアンスポーツマンライクファウルをコールされて、追い上げられた日本。熱くなり小競り合いが生まれる中、比江島がダブルテクニカルファウルの判定を受け、個人3つ目のファウルでベンチに下がることに。

悪い流れが続き、一時同点に追いつかれた日本だったが、ここで崩れない強さを見せた。素早いローテーションでタフショットを打たせ、スクリーンアウトを徹底しディフェンスリバウンドを確保。オフェンスではシューターの金丸が激しいディフェンスをスクリーンでかいくぐり、4点プレーを含む9得点を集中させ、45-41とリードを保って前半を折り返した。

男子日本代表

ゾーンディフェンスの打開策を見い出せずに逆転負け

後半開始1分20秒、前半で3つファウルをしていたシェーファーが早くも個人4つ目のファウルを犯してしまう。高さの不利を抑えられずにインサイドの失点が相次いだ。また、インテンシティの上がった中国ディフェンスの前に前半のようなペイントタッチができなくなってしまう。そして残り3分21秒、アリウープを決められて57-59と逆転された場面でタイムアウトを要請した。

それでも、ここから休養十分の比江島と富樫勇樹が個で打開し逆転に成功。中国のタフなディフェンスをかいくぐりペイントタッチを続けた日本はオフェンスで流れを引き寄せ1、2ポゼッションのリードを保った。

しかし、途中から中国が起用した1-3-1のゾーンを全く崩せずにタフショットを打たされ続けると、残り4分20秒に80-81と逆転を許した。チームファウルが5に到達したことで激しく守れなくなり、インサイドの失点が続いた。ゾーンの有効策が見いだせないまま迎えた残り1分6秒、セカンドチャンスから3ポイントシュートを決められ81-88と3ポゼッション差となったところで勝負アリ。最終スコア84-90でリベンジとはならなかった。

ペイントアタックを貫き課題を克服した日本だったが、ゾーン攻略という新たな課題が生まれた。世界の壁はやはり高い。