「後半はディフェンスからリバウンドも頑張って走るバスケットになった」
バスケットボール女子日本代表は昨日、1年4カ月ぶりとなる国際試合を行った。この『三井不動産カップ2021』では計5試合を行い、昨日と今週末にはポルトガル代表と3試合を戦う。
その初戦となった昨日の試合、結果的には69-47の快勝を収めたが、久しぶりの実戦ということもあり、前半は日本らしいバスケットができず重い展開となった。指揮官のトム・ホーバスも「出だしはあまり良くなかった。ウチの選手が緊張していたからか、それともウチのバスケットをあまりできなかったか。両方かな」と試合後に振り返った。
それでも、後半からはディフェンスのインテンシティを上げて、激しい守備から走る日本のバスケットでリズムをつかむと、前半はことごとくリングに嫌われた3ポイントシュートも決まるようになった。
ホーバスヘッドコーチは「後半はディフェンスからリバウンドもよく頑張って走るバスケットになった」と言うと、この試合でゲームハイの14得点をマークした三好南穂の名を挙げて、こう続けた。
「このチームにはシューターがいっぱいいます。2人の選手が入らなくても、あと2、3人います。前半は全然入らなくて我慢の時間でしたが、後半の三好が良かった。こういうゲームは良い勉強になります。選手にとってもトライアウトですから、良い勉強になった。このチームは経験がない選手もいるから、こういうゲームでどんな判断をするのか、頭を使っているかどうか、そこが良い勉強になりました」
渡嘉敷来夢の戦線離脱で「今は自分が役割を果たさないといけません」
女子日本代表の不動の大黒柱、髙田真希は久しぶりの対外試合を終え「試合内容は別として、お客さんがいる前でバスケットができて本当に楽しかったです」と会見の第一声で語り、プレーについてはこう続けた。
「いろいろな要因がありましたが、前半は自分たちのリズムでバスケができませんでした。後半はアグレッシブなディフェンスに変えてリズムをつかむことができて、3ポイントシュートやキックアウトからのシュートと自分たちがやるべきことをできたのが、最後は点差をつけての勝ちに繋がったと思います」
前半が重い展開になったことについては「代表での試合が初めての選手もいたので、緊張はあったと思います」としつつも、「明後日の試合で同じ内容のゲームをしたら自分たちの実力が足りないだけだし、力を発揮できたら、今日は緊張していたということ」と冷静に語った。
課題の多い試合ではあったが、収穫もある。「アグレッシブなディフェンスからのブレイクが日本のスタイルです。それが出せた時はリズムをつかめたので、もう一回、チームディフェンスを徹底していきたいです」
髙田はこの試合で8得点4リバウンド1アシスト5スティールを記録し、数字には現れないディフェンスでの貢献を含め流石のパフォーマンスを発揮した。しかし、ともにインサイドで戦っていたエース、渡嘉敷来夢が日本代表から離脱した影響は大きい。髙田は言う。「高さが劣ってしまうし、彼女のオフェンスやディフェンスを含めて、すごく頼りにしていましたが、今は自分が役割を果たさないといけません。まずは自分がポストを守りながら、チーム全員でディフェンスを補っていきたいです」