ベンチから貴重な10得点を記録し、流れをもたらす
宇都宮ブレックスは千葉ジェッツとのBリーグファイナル第2戦に83-59で勝利し、対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。
安齋竜三ヘッドコーチが「ウチの強みは何だというところを選手全員がもう一回自分たちで見つめ直して、プライドを持ってやってくれた結果だと思います」と勝因を語ったように、激しいディフェンスやルーズボールへの執着心などで千葉を上回ったことで、前日の雪辱を果たした。
渡邉裕規も「球際のところをかなり激しくできたと思いますし、ウチらしいプレーをこの舞台でお見せすることができた」と、快勝劇を振り返った。
激しいディフェンスが機能し、リバウンド争いで優位に立ったことが最大の勝因となったが、2人が言う『宇都宮らしさ』も忘れてはならない。宇都宮の強みの一つに、先発と遜色のないベンチメンバーの充実が挙げられる。敗れた第1戦ではベンチポイントが17点に留まったが、第2戦では30点にまで伸びた。特に渡邉は2本の3ポイントシュート成功を含む10得点を挙げ、15得点を挙げたジェフ・ギブスとともに貴重な得点源となった。
特に印象的だったのは、第2クォーター開始2分過ぎに見せたプレーだ。竹内公輔がオフェンスリバウンドに絡み、コートにダイブして渡邉にボールを繋ぐと、渡邉は竹内のスクリーンでわずかなズレを作り、3ポイントシュートを沈めた。まさに泥臭さとセカンドユニットの破壊力を体現するプレーだった。
安齋ヘッドコーチは竹内の名前を挙げ「プレータイムがそんなに多くない難しい状況の中で、どうにかチームに貢献したいという気持ちが表れたと思う」と称した。また、そのプレーに絡んだ渡邉自身も「ああいう選手がやっているなら、やらなきゃいけないという雰囲気がウチのチームにはあるし、他のメンバーも鼓舞されて良い流れになる」と振り返った。
「僕だけじゃなくみんなで活躍できれば」
ファイナルなどの大舞台では、『日替わりヒーロー』と呼ばれる選手の活躍は大きく試合の展開を左右する。だからこそ、「チームに勢いを与えるプレーも僕には期待されていると思う」と自身が言うように、第2戦での渡邉の活躍は数字以上の価値があったと言える。
運命の第3戦に勝利するには、再度、ムードメーカーの活躍が必要となる。「特に余計なことはするつもりはないけど、変わらずにこういったプレーができればいい」と、渡邉に気負いはない。そして、優勝を手にするためにはチーム全員の力が必要だということを知る渡邉は、全員バスケを強調した。
「本当に最後の試合なので、1点でも多く取って勝つだけですね。ラスト1試合できる、1日でも長くこのチームでできるというのがすごくうれしいので、僕だけじゃなくみんなで活躍できればいいかなと思います」
記者会見の最後には、記者たちの質問に答えるのではなく安齋ヘッドコーチが自ら申し出て、このようにコメントした。「やっぱり、(田臥)勇太と(喜多川)修平の存在はめちゃくちゃ大きいです。点数は離れていたけど詰められそうになった時、ベンチで勇太が一言パッと言った時に、ウチのチームは締まりました。そういう存在がウチのチームには大きいので、本当にチーム全体で戦っているというところを付け加えさせてください」
『チーム一丸』だけを拾えばありきたりな言葉に聞こえるかもしれない。だが、宇都宮に浸透しているチーム全員で戦うという意識は紛れもなく本物だ。『全員バスケ』の先に栄光が待っている。
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