「シクサーズでプレーできたら光栄」
この夏フリーエージェントになったジャマール・クロフォードが、セブンティシクサーズへの移籍を希望している。
ティンバーウルブズに所属した昨シーズンのクロフォードは、ベンチから試合の流れを変える『ゲームチェンジャー』として期待されたが、与えられたプレータイムは2年目以降キャリア最低の20.7分で、実力を発揮できずに終わった。クロフォード自身も、プレータイムが少なかったことで適応する難しさがあったことを認め、オフにプレーヤーオプションを破棄してフリーエージェントになった。
NBA史上最多となるシックスマン賞に3回も選出されているベテランは、すぐに移籍先を決められると思われていたものの、トレーニングキャンプまであと数週間となった今も所属先が決まっていない。38歳という年齢の影響もあるだろうが、まだスコアラーとしての実力は健在だ。
シクサーズに関心を持っているクロフォードは、ラジオ番組『Scoop B Radio』に出演した際に、移籍の可能性について言及した。「今はフリーエージェントという立場だし、どうにかなるかもしれない。もしシクサーズでプレーできたら光栄だね。でも、過程を踏まないといけないことだから、待たないといけない。でも、シクサーズでプレーしたくない選手なんているのかな?」と語った。
移籍が現実的な話になるかは、代理人と球団の話し合い次第だ。仮に移籍が実現すれば、昨シーズンの得点がリーグ24位(31.2)だったセカンドユニットの攻撃力は格段に厚みを増す。またクロフォードは、フィラデルフィアという街、シクサーズのロスター、コーチ陣もリスペクトしていると言う。
「フィラデルフィアは好きな街なんだ。ファンはバスケットボールを知っているし、情熱的。それに、僕はヘッドコーチのブレットのファンなんだ。彼に必要だったのは、才能ある選手で、今は選手が揃っている。チームはベン・シモンズを加えたよね。僕は彼のプレーが大好きだよ。それに、ジョジョ(ジョエル・エンビード)も好きな選手。彼らはリーグの中でも僕のお気に入りの選手なんだ。マーケル(フルツ)は、自分にとって弟みたいなもの。彼はワシントン大学出身だし(クロフォードはワシントン州シアトル出身)、頻繁に話しているよ。JJ・レディックとは兄弟みたいな関係で、(クリッパーズ時代)一緒に修羅場をくぐってきた。フィラデルフィアが好きな理由はたくさんあるんだ」
得点力だけでなく、NBAキャリア18年を誇るクロフォードの経験は、フルツ、シモンズら若手にも良い影響を与える。クロフォードの希望が叶うかどうか、交渉の行方に注目したい。