「京都は僕にとってこれからもずっと大好きな故郷です」
広島ドラゴンフライズは今日、京都ハンナリーズから寺嶋良を獲得したことを発表した。
寺嶋は洛南から東海大へと進んだ23歳のポイントガード。2019-20シーズンに大学4年生ながらアーリーエントリーではなく本契約を京都と結んで2019年末にBリーグデビューを果たすと、すぐさまプレータイムを得て主力級の活躍を見せた。寺嶋のデビューと時を同じくして負けがこんでいたチームは連勝するようになり、寺嶋はデビュー早々の2020年2月にリーグの月間MVPにも選ばれている。
2年目の今シーズンは先発に定着して、57試合中55試合にすべて先発で出場。ジュリアン・マブンガが抜けたチームで2年目の彼がチームを引っ張り、8.1得点、3.2アシストのスタッツを残した。プロになってすぐに結果を出すと同時に、自分が活躍できるのは「周囲が思い切ってやってこい、と言ってくれるおかげ」と言い、また洛南で3年間を過ごした京都への愛着も大きかっただけに、このタイミングでの移籍には驚きもあるが、広島の岡崎修司GMは契約のリリースで「京都への愛着と、受けた恩義に報いる気持ちも強い中、我々の向上心や熱量に共感し決断をしてくれました」と、その背景を説明している。
寺嶋は京都の退団リリースで「プロバスケットボール選手としてのキャリアを第二の故郷である京都でスタートすることができ、また温かいブースターに恵まれて本当に幸せでした」、「京都は僕にとってこれからもずっと大好きな故郷です」とのコメントを発表している。
広島はグレゴリー・エチェニケ、トーマス・ケネディ、アイザイア・マーフィーと主軸になる選手の残留を早々に発表しており、ここに新戦力第1号として寺嶋を加えた。昇格1年目のシーズンは9勝46敗と大苦戦。負けが続いてシーズン途中にヘッドコーチ交代もあった中で、岡本飛竜と古野拓巳、田渡凌と3人のポイントガードの起用法は目まぐるしく変わり、安定感のない戦いに終始した。その轍を踏まないためにも、寺嶋には先発ポイントガードとして強力なフロントコートの個性を生かすことが求められる。
寺嶋は移籍のリリースの中で「社会情勢が大変な中、バスケットボールができることに感謝し、スポーツの力で多くの方々に元気を届けられるように努めてまいります。持ち味を生かしてチームの勝利に貢献できるようにがんばります」とのコメントを発表している。
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