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チームUSAの五輪3連覇達成に貢献して『勝利』を知ったビッグマン

クリッパーズのデアンドレ・ジョーダンは、これまでクリス・ポール、ブレイク・グリフィンに次いで3番手と見なされてきた。フリーエージェントとなった2015年のオフ、マーベリックスへの移籍にほぼ合意しながらも、最終的にクリッパーズとの再契約を決断した背景には、チームの顔となるために必要な本人の自信が欠けていたからではないか、とも言われている。

しかし、リオ五輪にアメリカ代表として出場し、3大会連続の金メダル獲得を決めてからのジョーダンには、内なる自信が芽生えたようだ。

『Boston Globe』の取材を受けたクリッパーズのヘッドコーチ、ドック・リバースは「彼は今、自分のことをスター選手だと認識するようになった」と語る。

「優れた選手なのに、これまでは自分をスター選手と見ていなかったタイプだ。自分のことを3番手と考え、ロールプレーヤーと思っていた部分もあった。それが、五輪で優勝を経験したことで、自分の実力を理解するようになったんだ」

西カンファレンスのトップ3に入れていないクリッパーズには、ポール、グリフィンに次ぐ大きな武器が必要だ。チームUSAで出場した国際大会で勝利の味を知り、それをきっかけに飛躍する選手は少なくない。ジョーダンのように、ポテンシャルはありながらも大成できない選手に特に見られる傾向である。

ポテンシャルは十分。そして五輪で世界のトップに立つという経験をして、自信を付けた。ようやくNBAトップクラスのビッグマンという自覚を持つようになったジョーダンには、飛躍のシーズンが待っている。

パワフルなダンクシュートを連発し、アメリカの五輪3連覇達成に貢献したデアンドレ・ジョーダン。