「今は復帰するとも復帰しないとも言えない」
ジェイソン・テイタムは昨シーズンのプレーオフ、ニックスとのシリーズ途中でアキレス腱断裂の大ケガを負った。5月中旬にケガをして、一般的には復帰まで約1年を要する。2025-26シーズンはエース不在の戦いを強いられることで、セルティックスはドリュー・ホリデーやクリスタプス・ポルジンギスなど優勝に貢献したベテランを放出、一度チームのスリム化を図った。
これは今シーズンの優勝争いから降りるという意思表示だったはずだが、チームは予想外の健闘を見せる。ジェイレン・ブラウンがエースとなり、これまで目立たなかった若手や中堅がチャンスを得て結果を出した。これまで大きな懸念だったサラリーキャップの問題を解消するほどの戦力のスリム化を断行したにもかかわらず、ここまで34勝19敗の東カンファレンス2位と、プレーオフが現実的な目標となっている。
そんなチームの奮闘を見ながら、テイタムは復帰を前倒すべくトレーニングを続けている。先月にはワークアウトの様子をメディアに公開。そして今週にはセルティックス傘下のGリーグチームでの練習に参加した。
Gリーグのメイン・セルティックスの練習に参加した後、テイタムは集まったメディアに「今日で手術から39週になる。今はリハビリの次の段階に進んだだけで、いつ復帰できるかという話ではない。ただ計画通りに、一つずつ階段を上っている」と語った。
テイタムはリハビリの進行にかかわらず、トレーニングキャンプからチームに帯同し、チームミーティングに参加し、ほとんどの遠征にも同行している。それはチームと心を一つにして、復帰した時のギャップをなくすためだ。
「自分がチームに何をもたらし、どう貢献できるかは分かっているけど、今のチームがすごく良いバスケをしているのも理解している。弱気になったわけじゃなく率直な気持ちとして、自分が戻ってそのバランスを壊したくはないんだ。今のこのメンバーでプレーしたことはないから、僕の役割はこれまでと変わるかもしれない。でも、バスケIQの高い選手ばかりだし、僕もその一人だと思っている。復帰した時にはプロとして良い解決策を見いだせると思っている」
テイタムが復帰した時に攻撃のファーストオプションを彼に戻すのか、ブラウンにそのまま託すのか。その一点だけでもチームにとっては大きな変更であり、課題となる。
しかし、そんな問題はプレーできない辛さに比べたら何でもない。「僕がどれだけこのスポーツを愛しているかは、みんなも知っているよね?」とテイタムは言う。「プレーできないのは辛いよ。でも、一歩引いて試合を見ることで学べることもあるし、他の選手が成長していく姿を見られるのは素晴らしいことだ。いつもコーチ陣のところに座り、彼らの会話を聞きながらコーチの視点で試合を見る。以前の僕では決して見えなかったことが、その角度から試合を見ることで分かるんだ」
すべては順調に進んでいるが、それでもなお今シーズン中の復帰でさえも「まだ模索しているところだ」と、確かなことは何も言わなかった。「リハビリのプログラムがあり、それを一つずつ進めるだけ。今は復帰するとも復帰しないとも言えない。すべては100%のコンディションを取り戻せるかどうかだ」
ブラッド・スティーブンス球団社長は「復帰時期はいまだ未定。完璧なコンディションを取り戻すことが最優先で、復帰を急がせるつもりはない」と明言している。ヘッドコーチのジョー・マズーラも「起用法はまだ全く考えていない。今はただ彼のそばにいて、常にサポートされていると感じられるようにするだけだ」と言う。
復帰の期待は高まっているが、一足飛びに復帰が実現することはないし、セルティックスの誰一人としてそうしようとは思っていない。それでもチームは順調な戦いを見せており、テイタムのリハビリも一歩ずつ着実に前進している。
