渡邊雄太

渡邊にとっては重要な意味を持つラスト4試合

ラプターズがホームにグリズリーズを迎えた一戦。前節のウィザーズ戦を右足首の痛みで欠場した渡邊雄太が、クリッパーズ戦に続き先発出場を果たした。

渡邊は序盤から3ポイントシュートを沈め、コート外に飛び込んでマイボールにするなどハッスルし、先発の役目を果たした。前半は1点差で終えたが、第3クォーターに突き放され2桁のビハインドを背負った。

10点ビハインドの最終クォーター残り5分14秒からコートに戻った渡邊は、残り2分を切った場面でこの日3本目となる3ポイントシュートを沈めて2桁得点を記録。マラカイ・フリンも続き5点差まで迫ったが、後が続かずに99-109で敗れた。

最後までコートに立ち続けた渡邊は、25分間の出場で5本中3本の3ポイントシュート成功を含む11得点4リバウンド1スティールを記録した。渡邊は以前から起用法にこだわりはないと言っており、今もそのスタンスに変わりはない。本契約を勝ち取り、出場機会も増えてきた中、次なるステップは終盤でのプレータイム確保だと渡邊は言う。

「スターターにこだわりがないのは今も変わらない。試合の終盤にコートに立って、勝利に貢献できるような選手になっていきたいとずっと思っている。終盤に使えるという信頼を得れるように頑張っていきたい」

渡邊はキャッチ&シュートだけでなく、プルアップからの3ポイントシュートを沈め、速攻でもフィニッシャーとなった。「自信を持ってシュートを打てている」と渡邊が言うように、ヘッドコーチのニック・ナースも「彼がシュートををよく決めていたから先発させた」と明かした。

プレーイントーナメント進出の望みが絶たれたラプターズは、この試合でカイル・ラウリーとフレッド・バンブリートを休養させた。また、パスカル・シアカムは左肩の張りを訴え第4クォーターを全休し、さらにスティールを試みた際に負傷したロドニー・フッドが左手の第2中手骨の骨折と診断されるなど、故障者が続出している。

主力選手に無理をさせる必要はないため、渡邊の出番は自ずと増えるだろう。レギュラーシーズンは残り4試合となったが、渡邊にとっては消化試合などではなく、自身の存在を最大限にアピールする大事な4試合となる。