マイク・コンリー

写真=Getty Images

アキレス腱の負傷により昨シーズンの出場はわずか12試合

グリズリーズの司令塔マイク・コンリーには、悔やんでも悔やみきれないことがある。それは、左アキレス腱の負傷により昨シーズンわずか12試合の出場に終わったことと、前ヘッドコーチのデイビッド・フィズデイルを解任に追い込んでしまったことだった。

コンリーは、アキレス腱の負傷により昨年の11月中旬からシーズン終了まで欠場を余儀なくされた。コンリーの離脱とともにグリズリーズは連敗し始め、開幕から7勝12敗となった時点で、球団はフィズデイルの解任を決めた。

コンリーは、フィズデイルが解任された時の心境について、『Yahoo Sports』に「あの時は辛かった。連敗した理由の一つは自分がプレーできなかったからだし、彼(フィズデイル)を厳しい状況に追い込んでしまった」と語った。またコンリーは、解任されたフィズデイルに、力になれなかったことを謝罪したことも明かした。

「彼には『こういうことになってしまって腹が立っている。この原因の一つは自分だと思っているんだ』と伝えたら、『マイク、原因は君じゃない。君がいなくても勝てた試合はあった』と言ってもらえた。それでも、未だに責任を感じているんだ。彼は気にしていないと言ってくれたし、今はニューヨーク(ニックス)での仕事を始めている。彼に指導してもらえたことに感謝している」

連敗も理由の一つだったが、他にもマルク・ガソルとの衝突が表面化した影響も、フィズデイルの解任に繋がったと言われている。

いずれにしても、グリズリーズはJB・ビッカースタッフ体制に切り替え、鉄壁の守備を重視する原点回帰を決めた。その布石として、2018年のドラフトでは守備に秀でるジェイレン・ジャクソンJr.とジェバン・カーターを指名し、ジョージ・ワシントン大学での最終年にアトランティック10カンファレンスの年間最優秀守備選手賞に選出された渡邊雄太とも2ウェイ契約を結んだ。

遅かれ早かれ世代交代を進めることになるグリズリーズだが、まだコンリーが果たせる役割は大きい。競争レベルが年々高くなっている西カンファレンスにおいて、現在の戦力では上位は難しくとも、彼がキャリアハイの平均20.5得点を記録した2016-17シーズンと同様のパフォーマンスでチームを引っ張れれば、8位争いに絡める可能性はある。

コンリーには、去年の後悔をモチベーションに変えて、グリズリーズを引っ張ってもらいたい。