カーメロ・アンソニー

写真=Getty Images

ロケッツが誇る『ラン・アンド・ガン仕様』に肉体改造中

フリーエージェントのカーメロ・アンソニーが、ロケッツとの契約に口頭で合意したと『Yahoo Sports』が伝えた。

『Yahoo Sports』によれば、契約内容はベテラン最低保証額での1年契約で、年俸は240万ドル(約2億7000万円)になる見込みだという。

先日サンダーからホークスにトレードされたカーメロは、ホークスと契約最終年のバイアウトを成立させ、フリーエージェントになった。トレーナーのクリス・ブリックリーによれば、34歳のカーメロは、マイク・ダントーニが得意とするオフェンス・システム『ラン・アンド・ガン』に対応できるよう、これまでのキャリアで最も過酷なトレーニングをこなしているという。

ブリックリーはラジオ番組『Brandon ‘Scoop B’ Robinson on Scoop B Radio』に出演した際、「彼が試合中に疲れを感じないように仕上げたい」とコメントした。カーメロにとっても、ダントーニが指揮するロケッツの特徴の一つ、100ポゼッションあたり平均112得点以上をあげられる速攻は、未知との遭遇になる。

これまでのキャリアを振り返ると、ミッドレンジ、ペリメーター内でのシュート、ポストアップに優れているカーメロは、チームのエースとしてアイソレーションからのオフェンスで得点を量産してきた。だがロケッツで求められる役割は、ジェームズ・ハーデン、クリス・ポールに次ぐ『第3のオプション』だ。ハーデンとポールがボールを扱い、彼らからのキックアウトを受けて効率よくロングレンジからもシュートを決めなければいけない。

もしカーメロが1年目から14年連続して平均20得点以上を継続したコンディション、フォームを取り戻すことができれば、ロケッツのハイスコアリング・オフェンスは次のレベルに移行できるだろう。

サンダーではフィットせず、キャリア最低の平均16.2得点に終わったカーメロは、キャリア初優勝という悲願を成し遂げるためだけにロケッツに移籍するのではない。オールスター選出10回を誇る彼は、かつての自分を取り戻そうとしている。