最後まで精度が上がらなかったウェストブルック&ビール
ニックスのホームに乗り込んだウィザーズは、最大で17点のリードを奪うも後半に失速。最終クォーターに39失点を喫し102-106で敗れた。
ほとんどの時間で主導権を握ったのはウィザーズだった。ブラッドリー・ビールの連続得点で先手を取ると、第2クォーター頭にはハウル・ネトがハッスルし、連続スティールから速攻に繋げるなど、約2分間で10-0と走った。ここまで2本の3ポイントシュートを外していた八村塁だったが、ゴール下に飛び込んでシュートファウルを獲得し、フリースローで初得点を挙げる。直後には得意のプルアップを決め、ラッセル・ウェストブルックのキックアウトから3ポイントシュートを沈めるなど、このクォーターだけで10得点を固めた。
また、八村は守備での貢献も目立った。前回の対戦で7本の3ポイントシュートを含む37得点を許したジュリアス・ランドルをマークし、パワー負けせずに押し出し、良いポジションを取らせずにタフショットを打たせ続けて最終的に13得点に封じた。スイッチした相手に対しても、軽快なフットワークと読みで自由を与えなかった。
ウェストブルックが4ブロック、アレックス・レンも2ブロックとチームディフェンスも機能。後半に入っても得点を伸ばした八村の活躍もあり、78-67で最終クォーターを迎えた。
だが、ウィザーズはここから失速する。開始1分半で7点差とされビールを戻し、残り9分で八村も戻す。八村は速攻にミドルシュートと苦しい時間帯も活躍したが、ビールとウェストブルックの精度が上がらず、ターンオーバーも重ねて点差を詰められた。
そして残り4分45秒、RJ・バレットのバスケット・カウントで同点に追いつかれると、イマニュエル・クイックリーに3ポイントシュートを決められ、この試合初めてのリードを許した。その後、2ポゼッション差以内で我慢を続けたが、残り29秒にランドルにタフショットを許し6点差とされたところで勝負アリとなった。
八村はチーム最長となる41分のプレータイムで21得点9リバウンド2アシスト1ブロックを記録。ランドルを抑える大役をこなしつつオフェンス面でもインパクトを残した。出場時の得失点差がチームトップの+10だったことを鑑みても孤軍奮闘したと言える。
ウェストブルックは13得点18リバウンド9アシストとトリプル・ダブル級の数字を残したが、フィールドゴールは15本中3本のみの成功で、ターンオーバーも8と不安定さが目立った。また、ビールはチームハイの26得点を挙げたが、フィールドゴールは23本中8本の成功に留まり、精度を欠いた。
勝てる試合を落としたウィザーズはこれで3連敗。次は東カンファレンス最下位のピストンズが相手なだけに連敗を止めたいところだ。