ディフェンスが崩壊し、ピストンズに完敗
ラプターズはパスカル・シアカムが新型コロナウイルス健康安全プロトコルの対象となり、ヘッドコーチのニック・ナースと5人のアシスタントコーチも健康安全プロトコルに含まれた影響で、8人の選手をベンチ登録することが不可能となり、3月1日のブルズ戦から2試合連続で延期が続いた。
こうした状況で迎えたピストンズ戦。主力のシアカムやフレッド・バンブリート、OG・アヌノビーが出場できないこともあり、渡邊雄太が先発メンバーに選ばれた。
カイル・ラウリーやノーマン・パウエルの3ポイントシュートなどが決まり、開始3分で13-3と最高のスタートを切ったが、その後ディフェンスが崩壊。特に3ポイントシュートのチェックが甘く、連続で3ポイントシュートを許した。渡邊はスイッチしてセンターのメイソン・プラムリーにつくも、パワーで押し込まれ3点プレーとなるバスケット・カウントを決められ、逆転を許した。
渡邊はオフェンスに絡むことができず、シュートアテンプトがないまま残り4分50秒でベンチに退くことに。その後、渡邊に出番はなく、チームも立て直せないまま60-69で前半を終えた。
先発メンバーに戻し、後半を迎えたラプターズ。渡邊は前半の反省を生かし、オフェンスで積極性を見せたが、なかなかシュートに当たりが来なかった。後半開始1分、ディフェンスリバウンドからボールをプッシュ。そのままシュートまで持ち込んだが、態勢を崩してしまいフィニッシュは決まらず。さらにラウリーのパスを呼び込み、オープンの3ポイントシュートを放つもリングに嫌われた。そして、トランジションから外に開くも、3ポイントラインにステップバックしたことで間合いを詰められ、放った3ポイントシュートはリングにも当たらなかった。
積極的にシュートを放つ姿勢は評価できるが精度を欠き、後半開始3分半で交代となった。渡邊がベンチに下がった後もラプターズのディフェンス崩壊は止まらず、第3クォーター終了時にはビハインドは18点にまで広がった。最後まで立て直せず、41本中20本(48.8%)もの3ポイントシュートを決められたラプターズは最終スコア129-105で完敗を喫した。
渡邊は11分間の出場で3本のフィールドゴールをすべて失敗し無得点4リバウンド。初の先発出場のチャンスで結果を残すことはできなかった。2ウェイ契約の渡邊にとって、一試合一試合が本契約を勝ち取るためのアピールの場であるが、常にチャンスが与えられるとは限らない。次節のセルティックス戦では、今日以上のパフォーマンスを見せてほしいところだ。