カムバックするも第2戦を落とし「1本の重みをすごく感じた後半でした」
シーホース三河は、バイウィーク明けで迎えた宇都宮ブレックスとのアウェーゲームという難関を1勝1敗で終えた。三河は2月に入ってから川崎ブレイブサンダースと2試合、大阪エヴェッサと1試合、アルバルク東京と2試合と難敵との連戦が続いたことに加え、過密日程からチーム全体でコンディション管理に苦しんだ影響もあって1勝4敗と黒星先行だった。それだけに今回の宇都宮戦はチームをどこまで立て直せたのかに注目が集まっていた。
初戦となった27日、三河は宇都宮のシュートタッチが悪かったことにも助けられたが、攻守ともに安定した戦いぶりで85-67と快勝する。翌28日は、逆に宇都宮の3ポイントシュート爆発もあって84-93と敗戦。しかし、前半終了時点で21点の大量リードを奪われながら、第3クォーターに猛追を見せ一時は6点差に迫るなど粘りを見せた。
敗れたとはいえ、この追い上げには鈴木貴美一ヘッドコーチも手応えを得ている。「シーズン初めはああいう形になると、そのままズルズルといってしまう、さらに離されるダメな試合がいくつかありました。宇都宮さん相手にああやってカムバックして、内容も良かったのは我々のような発展途上のチームにとっては良かったと思います。
このカムバックを牽引したのが、第3クォーターにダバンテ・ガードナーとのコンビで得点を量産した金丸晃輔だ。金丸はこのように試合を振り返った。「今日は前半で3ポイントシュートを12本やられ、僕も含めそこのディフェンスがルーズになってしまったことが最大の敗因だと思います。後半、少しカムバックして次につながる展開にできたのは良かったと思います。流れが三河にあった時間帯は後半に多かったです。たらればになってしまいますが、あのシュートを止めていれば違っていたという1本の重みをすごく感じた後半でした」
前述したように、三河にとってこの2試合は2月に入って下降していたチーム状態をどこまで立て直せたかを見る試金石だった。金丸は語る。「バイウィーク中に練習をしていたことを出す2試合で、そういった点で土曜日はディフェンス面でうまくいきましたが相手のシュートが外れていた点もあります。今日は土曜日みたいにならないと分かっていましたが、そこで簡単に3ポイントシュートを打たれてしまったことは反省しないといけない。バイウィーク中にやってきたことを今日はできなかったです」
本日は琉球との西地区首位対決
1勝1敗の結果が示すように、収穫もあれば課題も見えた中で「チーム状況は悪くないですし、伸び代はあります」と金丸は続ける。
このポジティブな要素は、積極的な仕掛けから27日に18得点を挙げた長野誠史に、ここ最近は出番の少なかった髙橋耕陽が持ち味の鋭いアタックと3ポイントシュートでインパクトを与えるなどベンチ陣の奮闘が目立ったことだ。「ベンチメンバーが活躍すればチーム全体で勝ちをもぎとれる、良い形になります。土曜日の後半みたいなバスケットボールをやればいいと明確になりました」
こう金丸が語るように、チーム全体でコンディションに苦しみ失速してしまった2月と同じ状況に陥らないためには、スタメンだけに偏らずいかにチーム全体でプレータイムをシェアし、バランス良く得点を取れるかが重要となってくる。
本日、三河はアウェーで琉球ゴールデンキングスとの西地区首位対決を迎える。宇都宮への遠征を終え、中2日で沖縄に向かう過酷なスケジュールとあって、まさにベンチメンバーのステップアップが求められる状況だ。宇都宮戦で得た収穫をさらに伸ばしていけるかどうか、勝敗と共に注目したいポイントとなる。
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