過去ワーストのターンオーバーもディフェンスで勝利に貢献
7勝1敗でリーグ首位を走るメルボルン・ユナイテッドがアデレード36ERSと対戦した。メルボルンはシュートタッチが良く、攻守ともに機能した第1クォーターに31-8と大量リードを奪った。楽勝ムードかと思われたが、その後はアデレードの反撃に遭い、終盤には4点差まで迫られた。それでも、最終クォーター残り50秒を切った場面で、馬場雄大が1on1からシュートファウルを誘発し、この貴重なフリースローを2本とも成功させて突き放した。最終スコア82-73で勝利し、首位をガッチリとキープしている。
先発出場の馬場は28分33秒のプレータイムで、1本の3ポイントシュートを含む、フィールドゴール5本中2本成功の7得点1スティールを記録した。しかし、強力なインサイドを生かそうとセンターへ送ったパスが合わず、失点に直結するターンオーバーも見られた。また、得意のランニングプレーがなかなか出せず、唯一シュートまで持ち込んだシーンでは、ボールを叩かれ相手ボールになってしまうなど、過去ワーストとなる6ターンオーバーを喫した。
数字でのインパクトは薄いが、前述した勝敗を左右する貴重なフリースローを成功させるなど、馬場のパフォーマンスは決して悪くなかった。何よりも、マッチアップしたジョシュ・ギディーを最後まで苦しめたディフェンスは高く評価されるべきだ。
18歳のギディーは202cmのガードで、オーストラリアの若手最有望株の一人。ハンドリングに優れ、状況判断力も高く、得点もアシストもできる万能タイプだ。直近の2試合でフィールドゴール成功率は50%を超え、平均12.5得点、8.5アシスト、2.0スティールと調子を上げていた。
そんなギディーとマッチアップした馬場はスクリーンをかいくぐってマークを離さず、ディナイでリズムを狂わすなど、自由にプレーをさせなかった。結果的に13得点を奪われたが、フィールドゴールを13本中4本の成功(30%)に抑え、アシストも平均を大きく下回る1に留めた。
得点に絡むことは多くなかったが、何度も両手を上げてボールを要求するシーンがあるなどオフェンスの積極性は失っていない。チームで3番目に長いプレータイムが示すように、馬場の存在感は試合を重ねるごとに大きくなっている。