八村塁

ベンチメンバー4人に2桁得点を許す

5連勝と勢いに乗るウィザーズがアウェーでクリッパーズと対戦した。カワイ・レナードとポール・ジョージのデュオにそれぞれ30得点以上を許し、ベンチメンバーの4人に2桁得点を挙げられるなど、チーム力の違いを見せつけられたウィザーズは116-135で敗れ、連勝が5でストップした。

八村塁は戦前の予想通り、カワイ・レナードとマッチアップすることになった。前日のレブロン・ジェームズとのマッチアップでディフェンスに自信を得ていた八村だったが、レナードとジェームズはスタイルが違った。レナードはスクリーンでマークをはがし、八村との1on1を避け、ミスマッチになる他者とのマッチアップから効率的に得点を決めていく。また、チームプレーの中で自分が中心になる時とそうでない時を見極めながらスマートにプレーし、序盤はオフェンスの中心をジョージに譲った。

その結果ジョージは第1クォーターだけで12得点を挙げる活躍でクリッパーズを牽引。主役はジョージに譲ったが、レナードも自分が優位な状況では強引に仕掛けて、イージーに得点し10得点を挙げた。

一方のウィザーズはディフェンスが機能しなかったことで自慢のオフェンス力を発揮できない。八村も苦し紛れにミドルシュートを放ち、トランジションから強引にレイアップに持ち込むしかなく、0点に封じられた。

20-36といきなり大きなビハインドを背負うと、第2クォーター開始直後にはマーカス・モリスに4点プレーを決められて点差は20の大台に。その後も、ディフェンス3秒やウェストブックがテクニカルファウルをコールされるなど悪い流れが続いた。それでも、ビールを中心に反撃し、八村もミドルシュートと3ポイントシュートを成功させ、オフェンス力でどうにか踏ん張った。

15点以上のビハインドを背負う時間が長く続いたが、第3クォーター中盤からウィザーズらしさが出始めて反撃する。ビールの個人技に加え、ウェストブックのペイントアタックとアシストパスが決まるようになる。八村も3ポイントシュートにミドルシュートと少ないチャンスをモノにする。ダービス・ベルターンズの連続3ポイントシュートも決まり、ラスト5分弱で17-4と走り、5点差まで迫った。

だが、ウィザーズの反撃もここまでだった。最終クォーターに入ると、クリッパーズのセカンドユニットの前に得点が伸び悩み、テレンス・マンに7連続得点を許し点差は2桁に。そして、ベンチハイの17得点を挙げたレジー・ジャクソンに連続で3ポイントシュートを許し、休養十分のレナードに3ポイントシュートを決められ、点差が再び20に乗ったところで勝負アリとなった。

八村は36分間の出場で2本中2本の3ポイントシュート成功を含む、フィールドゴール8本中4本成功の10得点を記録し、9試合連続で2桁得点を挙げた。さらに9リバウンド2アシスト1スティールと献身的なプレーも見せたが勝利に直結しなかった。

ウィザーズはこの敗戦で連勝が5でストップ。浮上のきっかけをつかんだだけに、次戦のナゲッツ戦での連敗は避けたいとところだ。