「僕は個人的な意見としてネッツを推すよ」
ウォリアーズはホームにネッツを迎えた一戦で117-134の完敗を喫した。ケビン・デュラントが久々にベイエリアでプレーしたが、今の彼はネッツでカイリー・アービングとジェームズ・ハーデンとの『ビッグ3』の一角に収まっている。ウォリアーズの誰もがデュラントとの再会を喜び、穏やかなムードで始まった試合で、デュラントは20得点を挙げてウォリアーズを打ち倒した。
少なくともこの試合においては、ネッツの方が力が上。ドレイモンド・グリーンは試合後の会見でそれを認めた。彼が途中で膝を押さえて倒れ込むアクシデントがなければ、もっと戦えたかもしれないが、それはまた別の機会に証明されるだろう。グリーンは「痛みはあったけど、深刻なものじゃない」と周囲を安心させてから、ネッツとデュラントとの戦いについて語り始めた。
「KD(デュラント)と戦うからって特に何かしらの感情があるわけじゃない。単なるバスケの1試合だよ。でも楽しかった。ここにいた時と今ではかなり感じは違うね。今は攻めて攻めて攻めて、って感じだから(笑)。KDは僕らと一緒にプレーすることで、バスケットボール選手として大きく成長した。僕らも彼に成長させてもらったし、チームを勝たせてもらった。でも、モンスターを生み出してしまったとは思わないな。確かに僕たちとプレーしたことでバスケIQの面で大きく向上したはずだけど、彼はここに来た時からモンスターだった。対戦して分かったのは、アキレス腱断裂の影響はないってことだ。KDのキャリアのことを考えると良かったと思うよ」
「ネッツに対して僕らは連携して守ろうとした。個人個人で守ったら厳しいのは分かり切ったことだからね。ただ、ゲームプランを上手く遂行したとは言い難い。厄介なチームなのは間違いないね。東カンファレンスでかなり有力と見ていいだろう。東には他にも良いチームがいるけど、どこが東カンファレンスを勝ち抜くかと質問されたら、僕は個人的な意見としてネッツを推すよ」
完敗を喫した後だが、グリーンはネッツの力を認めるとともに、ウォリアーズの今後の成長も疑っていない。試合後に若手たちにどんな声を掛けたかと質問され、笑いながらこう答えている。「僕はこう言ったよ。『みんな、これがNBAだぞ。またすぐ試合があるから、そこでやってやろうぜ』とね。僕らは大丈夫、気落ちしたりはしていないよ」
ウォリアーズは14勝13敗となかなか波に乗れずにいるが、グリーンに焦りはない。目の前の試合に勝つことにこだわりながらも、ポストシーズンまでにチームを仕上げていけばいいと考えているのだろう。ルーキーのジェームズ・ワイズマンはもちろん、ケリー・ウーブレイJr.やアンドリュー・ウィギンズといった中堅も、試合を重ねていけばチームによりフィットしていく。グリーンは来るべき勝負の時に向けて、抜かりなく準備を進めている。