終盤に猛追されるも北川&阿部の活躍で逃げ切り
島根スサノオマジックvs広島ドラゴンフライズの『中国ダービー』第1戦は、トランジションオフェンスが機能し、得点源を封じた島根が77-68で勝利した。
試合は島根のロケットスタートで幕を開ける。北川弘がボールを散らしつつ自らも得点を重ねて主導権を握ると、ディフェンスでもエチェニケに自由を与えずにターンオーバーを誘発。開始3分でエチェニケから2つのファウルを引き出しベンチへ追いやると、デモン・ブルックスの速攻が決まり、開始約4分で15-0とリードした。
その後、広島はベテランの朝山正悟がミドルシュートを沈めてようやく初得点を記録。落ち着きを取り戻した広島は途中交代の岡本飛竜がリズムを変え、朝山を強調することで点差を1桁に縮めて第1クォーターを終えた。
第2クォーター以降はディフェンスとトランジションが機能した島根がリードを広げる展開に。インサイドを絞ってタフショットを打たせては速攻に繋げ、ハーフコートオフェンスでもタッチが好調なデモン・ブルックスが内外から得点を重ねた。ペリン・ビュフォードが佐土原遼の速攻をブロックするなどディフェンスの集中力は高く、得点源のトーマス・ケネディとアイザイア・マーフィーをそれぞれ2得点に抑えた。
第3クォーター残り4分18秒、広島はエチェニケがムービングスクリーンで個人4つ目のファウルをコールされベンチに。さらに残り1分32秒には、シュートブロックに跳んだマーフィーの膝が白濱僚祐の肩に接触し、結果的にディスクォリファイングファウルとなって退場となった。
外国籍選手の調子が上がらず、得点源のファウルトラブルもあり、広島は第3クォーターを迎えた時点で22点のビハインドを背負った。しかし、ベンチメンバーが奮起し、広島はここから怒涛の反撃を見せる。広島はボールプレッシャーを高め、ターンオーバーを連続で誘発し得点に繋げる。ノーマークでシュートを打たれるシーンも多く、ギャンブル的なディフェンスではあったが、島根がこのシュートを決めきれなかったこともあり、3分半で14-0と猛追。佐土原の3ポイントシュートが決まり、6点差まで詰め寄った。
広島の勢いに飲まれかけた島根だったが、この悪い流れを北川と阿部諒が断ち切った。北川は相手のゾーンを冷静に見極め、エクストラパスを送り阿部の3ポイントシュートをアシスト。また、球際で強さを見せ、フィフティフィフティのボールをマイボールにし、そのままワンマン速攻を成功させた。阿部は6点差に迫られてから2本連続で3ポイントシュートを成功させると、朝山の3ポイントシュートをブロックし、北川の速攻へつなげるビッグプレーを披露。2人の活躍もあり、再び10点前後のリードを得た島根がそのまま逃げ切った。
島根は今シーズン12勝目を挙げ、B1での最多勝利数を更新。クロージングに問題があるものの、前節で川崎ブレイブサンダースを1点差で下した勢いそのままに、11月11日以来となる連勝を達成した。