ブラッドリー・ビール

「チームの誰かを責めるような真似はしない」

新型コロナウイルスの安全衛生プロトコルに抵触したことで、試合開催に必要な8選手に満たない状況が続いたことにより2週間試合のなかったウィザーズは、今週から試合を再開できるようになった。しかし、試合勘を失っていること、そして八村塁らが負傷離脱している影響もあり3連敗を喫した。

注目されるのが孤軍奮闘を続けるブラッドリー・ビールだ。2019-20シーズン終盤から現在まで、ビールが40得点以上を記録した試合でウィザーズは10連敗中。これはNBA史上初のケースで、不名誉な記録がついてしまった。

キャリアの全盛期に入り、リーグでも屈指の得点力をコンスタントに発揮しているビールには、『勝てるチーム』にステップアップの移籍をするべきだという議論が昨シーズンからある。今回も彼が活躍しているにもかかわらずチームが負け続けている状況を受け、その議論が再燃し始めた。生え抜きのジョン・ウォールをロケッツにトレードしたタイミングといい、本格的に再建を進める時期に差し掛かっている。今後も状況が改善されないようなら、ウィザーズとしても多くの見返りを得られる時期を誤るべきではない。

もちろん、ビール本人はチームを勝たせることに集中している。47得点を記録しながらチームが106-124でペリカンズに敗れた試合後の会見でも「チームの誰かを責めるような真似はしない。自分を見つめ直してやらないといけない。これから復帰する選手がいるけど、誰がプレーしようと48分全力でやらないといけないんだ」と語った。

ビールは、会見の最後に聞かれた「フラストレーションを溜めているか?」という質問に「当たり前だ」と一言で返答。ウィザーズによれば、明日のホークス戦から八村、ダービス・ベルターンス、モリッツ・バグナーが復帰する予定で、主力の復帰を追い風にして今の嫌な流れを断ち切りたいところ。もしチーム状況が改善しないのなら、ビールの周辺が騒がしくなる。