ニコラ・ヨキッチ

サンダーに快勝、若手も活躍「みんな激しくプレーしている」

「ディフェンスができればウチは勝つ。壊れたレコードみたいに同じことばかり言っているが、それは真実だよ」とヘッドコーチのマイケル・マローンは言う。

サンダーとのホームゲームは119-101。第1クォーターこそ指揮官によれば「31点取られて、相手のフィールドゴール成功率は50%を超えていた。守れていなかったんだ」という出来だったが、試合が進むにつれてサンダーの攻め手を封じ、第3クォーター終了時点で97-74と大量リードを奪う余裕の勝利だった。ベンチから出る選手もモンテ・モリスが21分の出場で15得点5アシストを記録、ファクンド・カンパッソは他の誰にも出せないクリエイティブなパスを出し、ボル・ボルはコースト・トゥ・コーストからロマン満点の伸びやかなダンクを叩き込んだ。

ニコラ・ヨキッチは「全員がミスを恐れず思い切ってプレーできているのが良いね。ミスしてもいいんだ。それは修正していけばいいだけだから。悪いのはコート上で表現できないこと、エナジーを出せないことだ。ウチではみんな激しくプレーしている」と、ベンチメンバーを称える。「彼らが練習場でどれだけ真剣に取り組んでいるか、それはチャンスを得るに値するものだし、その結果として活躍できている」

もっとも、このチームカルチャーはヨキッチのように25歳でありながらエースの重責を担い、成長するための努力を惜しまない選手たちが作り上げたものだ。そのヨキッチはサンダー戦、楽勝の展開で終盤はベンチで過ごしてプレータイムは28分に留まったが、27得点12リバウンド6アシストを記録。開幕から14試合を消化した今も平均トリプル・ダブル(25.1得点、11.4リバウンド、10.0アシスト)をキープしている。

NBAキャリア6年目。その中でヨキッチは着実にスキルを磨くとともに、体重を落としたり増やしたりと試行錯誤して、どうすればベストパフォーマンスを発揮できるかの回答を見いだしたように見える。今シーズンのヨキッチの変化としては、ダンクが増えていることが印象的だ。ビッグマンの宿命で膝や足首への負担は大きく、ダンクをしなくてもレイアップで2点を取れば済む。ヨキッチに関して言えばレイアップまで持っていかなくても、自分の形で打てればジャンプシュートも高確率で決められる。

それでも今シーズンはダンクが多い。フォワードの選手のような派手さはなくても、豪快なダンクを連発している。その理由をヨキッチはこう語る。「僕も今まで以上にアグレッシブにやっているからだと思う。ダンクに行こうと意識はしていないけど、アグレッシブに行こうとする気持ちがエナジーになって、僕を引き上げるんだ」

エースのヨキッチがチームを引っ張り、若い選手たちが押し上げる。ようやく7勝7敗と成績をイーブンに戻したばかりで、しかも次戦からは8日でアウェー5試合という死のロードに入るナゲッツだが、ここを乗り切ればチームは上昇気流に乗れるはずだ。