現在、宇都宮ブレックスは強豪揃いの東地区で22勝5敗とリーグ最高勝率でオールスターブレイクを迎えた。リーグ屈指の選手層を誇る宇都宮にあって、確固たる地位を築き好成績に大きく寄与しているのがLJ・ピークだ。今シーズンから外国籍のベンチ登録が2人から3人に変わったレギュレーション変更を受け、複数のチームがビッグマンではなくガード、フォワードの外国籍選手を獲得したが、ピークもその1人。強靭なフィジカルを生かしたドライブ、40%を超える高確率な3ポイントシュートに加え、タフなディフェンスでも信頼感抜群の新戦力にここまでのシーズンを振り返ってもらった。
「 欧州とのスタイルの違いに戸惑うことは最初からなかった 」
――ここまでのチームの成績、そして自身のパフォーマンスについて、どのように感じていますか。また、日本で初めてプレーするに当たって、適応するのに苦労した点はありましたか。
ここまでのチームは良いプレーができており、それを続けていくだけです。自分のパフォーマンスについては、まぁまぁだと思います。ただ、今より改善することはできるし、シーズン終了に向けてさらに調子を上げていきたい。
欧州とのスタイルの違いに戸惑うことは最初からなかったです。バスケットボールをプレーするだけですから。コロナウィルスの影響でチームへの合流が遅れましたが、どこの国、どのチームであろうと、コーチの求めることにアジャストする。チームの戦術を遂行していくことが大切であることは変わらないです。だから特に気にすることはなかったです。そして毎試合、ハードにプレーすることも同じです。
――安齋竜三ヘッドコーチ、そしてチーム自体の印象について教えてください。
安齋コーチは、とても話しやすい雰囲気のコーチです。彼は優れたメンターでもあり、大好きです。また、コーチ陣に加え、日本人選手たちとも良い関係を築けています。コート内でしっかりコミュニケーションを取るだけでなく、コート外ではよく冗談を言い合って笑っています。英語と日本語の言葉の壁を感じることはなく、僕たちはとても親密だと思っています。
――あらためて自分の強みは、どんな部分だと思っていますか。
僕はアタックしてスコアをすることができる。また、堅実なディフェンスにも自信がある。どんな役割でもこなすことができるのが自分の持ち味だと思います。
――比江島選手が故障離脱した後、ベンチから先発に起用法が変わりました。また、1月3日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦では、同点で迎えた残り8秒からのオフェンスを託されました。今はよりオフェンス面での任せられる仕事が増えたと感じますか。
比江島選手の離脱に関係なく、自分の役割はチームの勝利に貢献するためにできることをなんでもやること。それはどんな状況でも変わらないです。そして、彼が復帰する時は、気分良くプレーできるように助けていきたいと思います。
自分がオフェンスの中心選手、『ゴー・トゥー・ガイ』になっている意識はないです。このチームは多くのスコアラーがいますし、全員がシュートを決めることができる。自分の調子が良い時、シュートを打つ機会が増えるくらいだと感じています。いつもアグレッシブにプレーすることを心がけていますが、パスをしっかり出すことも大切です。
「コロナが終息して熱狂的な会場の中でプレーできる日が来ることを」
――率直にBリーグの印象を教えてください。また、コロナ禍でいろいろな制限がある中、日本は今回が初めてで大変なところはありましたか。
Bリーグは、とても競争力の高いリーグだと思います。みんなハードにプレーしているし、このリーグでプレーすることを楽しんでいます。今はコロナウィルスの感染対策でいろいろと行動は制限されていますし、普段から密を避けるなど安全に気をつけています。その中でも、日本での暮らしはとても快適です。チームには英語を話せる選手もたくさんいるし、バスケットボールの言葉は日本、アメリカで多くの部分で共通しています。不自由を感じることはないです。そして日常生活についても妻が自宅で料理をしてくれるので、快適です。自分が食べたいアメリカの料理も彼女が作ってくれますからね。
――特に12月は過密日程のタフなスケジュールでした。また、日本独特の土日の連戦もあって心身ともにキツいと感じましたか。
連戦は今まで経験したことはなかったけど問題はないです。練習をしたり、自宅にいるよりも試合をする方が好きですから。確かに12月はタフなスケジュールでしたけど、特にコロナ禍の今は、試合がないからと言って、どこかに出かけることもできないです。だから、試合がたくさんあってよかったと思っていました。
――シーズン後半戦に向けての意気込みを教えてください。
これからチームをさらに成長させることができると思っています。進化を続けて良い形でレギュラーシーズンを終えて、チャンピオンシップに臨みたい。もちろんできるだけ負けの数は減らしたいです。
――最後にファンへのメッセージをお願いします。
いつもサポートに感謝しています。皆さんにタイトルを届けるため、今はレギュラーシーズンを勢いに乗って終えることを目指しています。これからも応援をお願いします。皆さんが会場に来てくれるからこそ、僕たちは試合に勝つことができます。
そしてチームメートは、よく本来ならホームアリーナがどれだけ熱狂的な雰囲気なのか話してくれます。ただ、僕はまだ満員のホームゲームを感じることができていません。いつか、コロナが終息して熱狂的な会場の中でプレーできる日が来ることを望んでいます。
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