2年連続で指揮官の交代劇に見舞われ、残留プレーオフを戦うことになった横浜ビー・コルセアーズ。それでも土壇場での勝負強さを発揮し、B1残留を決めた。チームは来シーズンに向け若返りを図り、『残留争いをするチーム』からの脱出を狙う。そんなビーコルで3年目を迎えるポイントガードの細谷将司は、中堅としてチームをまとめる立場となった。この夏にスポルディングとブランドアンバサダー契約を結んだ細谷に、新シーズンに向けた意気込みを聞いた。
トレーニングの成果「お尻のボリュームも出てきました」
──まだチームは始動していないそうですが、シーズンオフはどのように過ごしていますか?
トレーニングと練習に明け暮れてます。体育館が取れていない日は大学に行ったり、他のクラブチームに行ったりして身体を動かしています。トレーニングは週3から週4でやっていて、自分のウィークポイントである下半身をこのオフでかなり鍛えてます。成果も出始めていて、お尻のボリュームも出てきましたし、もうワクワクしてますね。
──昨年のオフはトレーニングとサマーリーグを見にアメリカへ行ったと言っていましたが、今年は海外へは行かず日本で調整しているんですね。
今シーズンからフェス・アービングというスキルトレーナーが横浜に来て、1年間アメリカのスキルコーチに教わることができるので。もちろん日本でできることもたくさんありますし、日本のほうがやりやすい面もあるので。
──ずっとオンですね。フェスコーチが来るという話ですが、フェスに行ったり夏らしいことはしてないのですか?
買い物とかは行きますけど、夏らしい遊びはしていないですね。
──今回のスポルディングのイベントは瓶ビールが振る舞われ、フェスっぽいノリでしたね。ではスポルディングの魅力はどんなところでしょう?
やっぱり生地ですね。1年目からビーコルでスポルディングさんを着ていて、柔らかくて使いやすいですし、そこは変わらずお気に入りです。Tシャツというか練習着が好きで、実際カッコ良いですし、デザインも含めて気に入っています。
──プロ選手となると、カッコ良さも大事ですからね。そういえば出演されている『キューピーコーワαドリンク』のCMもカッコ良かったです。反響はありましたか?
ありがとうございます。「もしかしてCM出てる?」ってみんなから連絡をいただいて、反響はありましたね。卓さん(川村卓也)より目立ってやったぞって(笑)。光栄ですし、引き続き是非見てください!
チーム内競争の激化も「これでまた成長できる」
──横浜はこのオフにハンター・コート選手、中村太地選手を獲得しました。昨年に加入した田渡凌選手もそうですが、ポイントガードが増えてチーム内競争も激しくなりますね。
そうですね、でも去年も凌が来るとなった時に自分の中では楽しみでしたし、これでまた成長できるという思いしかないです。もちろんライバルではあるんですけど、ハンターとか大地とかビッグガードが来て、チームの幅も増えたと思います。
──チーム内のライバルたちに負けないご自身の強みは何でしょうか?
アップテンポな展開を作り出せるスピードですね。そこはリーグの中でも自信を持ってますし、一番のストロングポイントです。またトム(トーマス・ウィスマン)からはシューターとしてどんどんシュートを打ってほしいと言われたので、僕の役割が増えてきたというか、コーチの狙いにマッチできるようにならないとという思いで楽しみです。
──昨シーズンの横浜は3ポイントシュートの確率、成功数ともに苦戦してました。そういった意味でも細谷選手にはシュートの面でも期待されるということですね。
そうですね、3ポイントを40%以上、フリースローは90%以上、フィールドゴールは50%を目標にしてます。
──なかなか高い目標だと思いますが、それができなかったら罰ゲームということでよろしいですか?
はい、できなかったら皆さんから受け付けます(笑)。
新たに求められるリーダーシップ
──ベテランが多かった横浜は、この夏に一気に若返りを図りました。チームにおける細谷選手の立ち位置も自ずと変わってくるのではないでしょうか?
そうですね、昨シーズンはベテランと若手の間に挟まれていましたが、ようやく中堅クラスになりました。卓さんからは僕自身がもっとリーダーシップを発揮してチームをまとめていかないといけないと言われます。まだまだですけど、この2年間で少しは信頼してもらえるようになったのかなと思います。
──リーダーシップと一言で言っても、そこには様々な形があると思います。ファンに対しての接し方やメッセージも含め、どんなリーダーシップを見せていきたいですか?
ポイントガードとして周りに気を遣うのは当たり前として、練習に取り組む姿勢だったり、熱い姿を見せていきたいです。そして、一番はやっぱり勝つことです。2年連続で残留プレーオフに行って、ファンの皆さんに本当に苦しい思いをさせてしまったので。勝つためにどれだけ犠牲にできるかというところにフォーカスして、今シーズンこそは必ず良いチームを作って引っ張っていきます。