アダム・シルバー

「この旅に障害がないわけではないことは分かっています」

NBAの2020-21シーズンが現地時間22日に開幕する。その初日、日本時間で明日の朝9時からウォリアーズvsネッツが、12時からクリッパーズvsレイカーズが行われる。新型コロナウイルスの感染拡大が進む中で、昨シーズンの後半戦とポストシーズンを行った隔離エリア『バブル』でのセントラル開催ではなく、ホーム&アウェーのリーグ戦を再開させるにあたり、NBAコミッショナーのアダム・シルバーがその思いを語った。

「ディズニーワールドに『バブル』を作り、そこでリーグを行うと決めた時に、簡単なことでないのは分かっていました。選手、コーチ、スタッフの忍耐と規律が必要で、さらには幸運も求められました。結果として『バブル』内部で1人の陽性反応も出さずにチャンピオンを決めるところまでやれましたが、長きに渡る新シーズンを『バブル』で行うのは耐えられない、という結論に至りました」

「新たなシーズンも間違いなく問題に直面することでしょう。ですが、他の人たちと同様に安全に責任を持ちながら、仕事ができるのであればやっていきたい。NBAも他と同様に経営面での深刻なダメージに見舞われる可能性があります。バランスを取りながらパンデミックの今を乗り切ろうとしています。我々はアメリカのスポーツ産業の一部として、130万人の雇用を生み出しています。また多くのファンが、NBAや他のスポーツを新型コロナウイルスの脅威から一時的に逃れて、精神的に一息つく場として利用しています。NBAは毎日のハイレベルな試合、魅力的なストーリーとドラマで人々を結び付けています」

「新型コロナウイルスの脅威が収まるまでリーグを行うべきではない、という意見もあります。ですが、バランスを考えればこのタイミングでシーズンをスタートさせるべきだと思います。『バブル』でそうしたのと同じように、衛生や医療の専門家、選手協会、各チームと相談しながら徹底した安全の仕組みを作り、各チームがそれぞれのアリーナへ戻ります。『バブル』で頼りにしてきた衛生の基本原則は引き続き徹底します。皆さんの健康と安全が最優先事項であることに変わりはありません」

「シーズンは火曜の夜に開幕しますが、この旅に障害がないわけではないことは分かっています。選手、コーチ、スタッフには並々ならぬ努力を求めることになりますが、我々は安全に責任を持ち、シーズンをスタートさせます」