「自分のパフォーマンスを出さなければという強い気持ちでやっていた」
秋田ノーザンハピネッツの古川孝敏は、新潟アルビレックスBBとの水曜ナイトゲームで5試合ぶりにコートに立った。
11月上旬に左足関節三角靱帯損傷のケガを負い、約1カ月も実践から離れていたにもかかわらず、この試合ではチームハイの22得点を挙げ、秋田の課題である3ポイントシュートも放った3本すべてを成功させチームに勢いを与えた。
古川は「久しぶりの試合だったのですごく楽しみでした。こうやってまたみんなと戦うことを楽しみにしていたので、コートに戻って来たなという感じです」と語ったが、試合は102-110で敗れただけに満足していない。
ダブルオーバータイムにまでもつれる接戦となったが、第4クォーターの終盤までは秋田が追いかける展開が続いた。終盤になるとようやくディフェンスのギアが上がり、秋田らしいプレーが出始めて新潟に追いつくことができたが、あと一歩届かなかった理由を「ディフェンスです」と古川は言う。
「数字だけ見れば前半でもまあまあ点数は取れていました。ただ、その分相手に取られていましたし、そもそも自分たちがやられたくないやられ方をしました。自分たちがやってきたことをコート上でパフォーマンスとして出せなかったから、相手に気持ち良くプレーさせてしまった部分があります。そこはもうちょっと激しさを持って戦えていたら、相手を苦しめられたんじゃないかと思います」
古川が言うように、秋田は新潟の得点源である五十嵐圭、ロスコ・アレン、ジェイソン・ウォッシュバーンを抑えることができず気持ちよくシュートを打たせる場面が目立った。また、簡単にパスを繋がせてしまったりと秋田の持ち味である攻めのディフェンスの時間帯がいつもよりも少なく、自分たちのリズムをつかむことができなかった。
秋田は宇都宮ブレックスや千葉ジェッツというリーグ屈指の強豪チームとの戦いが続いたこともあり3連敗を喫してバイウィークを迎えたが、この試合で新潟に敗れたことで連敗が4に。古川は試合に出られない時でもベンチから仲間を鼓舞し「チームとしてどうした方が良いのかな、という見方はしていました」と言う。
「外から見ていると『自分だったら』という部分がより強くなるので、しっかり自分のパフォーマンスを出さなければという強い気持ちで今日はやっていました。今まで感じていた部分をしっかりコートでやりながら伝えていけたらと思います」と、ケガで試合に出場できない時に気づいたことをチームに還元していきたいと話す。
同じくケガで戦線離脱していたハビエル・カーターも復帰し、ようやくロスターが揃ったように思えたが、バイウィーク期間中には野本建吾に新型コロナウイルスの陽性反応が出たため、チーム練習は2回しかできなかったと指揮官の前田顕蔵が明かしている。
次節は広島ドラゴンフライズと対戦する。日本国籍を取得したトーマス・ケネディと外国籍選手による『オン3』を起用するだろう。古川は言う。「次節も外国籍選手がポイントになってくると思うので、そこはしっかりと抑えたい。短い期間の中でチームとしてしっかり準備して、コートで表現できるようにやっていきたいです」
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