ネッツ指揮官も「チーム内で最も安定している」と称賛
ネッツの一員としてNBAサマーリーグに挑戦している渡邊雄太。7月9日に行われた3試合目の相手はティンバーウルブズだった。ここまでの2試合と同様、この日も渡邊は安定したプレーを披露。チームは敗れたもののゲームハイ、そして自身最多の14得点を記録してアピールに成功した。
得点が14と伸びたのは、6本中4本の3ポイントシュートを成功させたから。ノーマークの3ポイントシュートを決めるのはもちろん、トランジションからの思い切ったシュートや、ピック&ロールでわずかに空いたスペースから放ったシュートなど、様々なバリエーションから決めた。渡邊にとってアウトサイドシュート精度を高めることはNBA入りへ大きなカギとなるため、形はどうあれこうして数字を残せた意味は大きい。
渡邊の強みであるオールラウンド性も随所に見せた。オフェンスではドライブを仕掛けつつゴール下で面を取っている味方を見つけ、リードパスを送りアシストを記録。ディフェンスではスクリーンによってズレを作られるも、ウイングスパンと素早い反応でシュートチェックにいき、相手の3ポイントシュートをエアボールにさせた。そして、第4クォーター残り4分40秒の場面では、相手のドライブに対し並走し、後ろからレイアップを叩き落とすなど、相手のサイズを選ばないディフェンスという持ち味を存分に見せている。
渡邊の健闘もむなしく、チームは69-78で敗れ3連敗となった。それでもサマーリーグで指揮を執るジャック・ボーンは次のようなコメントで渡邊を評価している。「彼が私やコーチングスタッフを楽にしてくれているのは間違いない。練習でも試合でも、彼がチーム内で最も安定している選手であり、その点は称賛すべきだ。それに試合中にディフェンス面で見せてくれている努力も素晴らしい。彼は攻撃的で、アンセルフィッシュで、ディフェンスでも身体を張ってくれている」
決して派手ではないが3試合連続で堅実な働きを見せていることで、現地メディアの注目も徐々に集まりつつある。この時点でネッツのトレーニングキャンプに呼ばれる可能性はかなり高くなったと見ていいだろう。ただ、勝敗は問われないにせよチームは3連敗。最高のアピールの場であるサマーリーグの残り試合もあとわずか。一つでも多くアピールして自身の評価を高めることが、NBAプレーヤーの夢の実現の可能性を高めていくことになる。
Yuta Watanabe goes for 14 PTS, 4 3PTM, 4 REB & 2 BLK in @BrooklynNets #NBASummer action tonight. pic.twitter.com/PUmVmVS0nS
— NBA (@NBA) 2018年7月10日