「コート外でも代表チームを引っ張っていきたい」
「シーズン中で難しい時期ですが、みんなが集まることができて一昨日から激しい練習をこなしています。ワールドカップでは強度が足りないと感じたので、この強度を継続して練習からガンガンやりあって一日一日の練習を大切にしていきたいです」
こう語るのは、バスケ男子日本代表合宿に参加している竹内公輔だ。昨年のワールドカップを全敗で終えた日本代表は、世界とのフィジカルの差を痛感した。世界と戦うためには今まで以上に強度が高いバスケットを遂行する必要があり、2月に行われたチャイニーズタイペイ戦に向けた合宿では、まずは意識を変えるところから始まったという。「2月の合宿では強度が高い練習をできていて、そこから期間が空いてしまいましたが今も継続できています」と竹内は合宿の手応えを語る。
それでも11月に開催予定だったアジアカップ予選が新型コロナウイルスの影響で延期になるなど、今後のスケジュールは不透明なままだ。来年の夏に東京オリンピックが控えているとは言え、目の前の大会が軒並み延期や中止になってはモチベーションが下がってもおかしくない。それでも竹内は「今回は『久しぶりの合宿だ』という気持ちで来ました」と言い、こう続けた。
「代表合宿はいつもナショナルトレーニングセンターで行っていますが、いろいろなところに日の丸が飾ってあります。日の丸を見ると、どんどん気持ちが戦闘モードに入って行くというか、ここに来ると勝手にスイッチが入ります」
来年の7月に開催予定の東京オリンピックまではあと8カ月だが、竹内は「8カ月なので長いとは言えないです」と明かす。「延期になったから長く感じていますが、自粛期間中には合宿ができなかったですし、リーグ戦は長いので、どちらかと言えば時間は足りないという気持ちです」
それでも竹内は今回の招集メンバーの中で、双子の弟、竹内譲次とともにチーム最年長であるため「個人的には最年長になったので、コート内だけじゃなく、コート外でも代表チームを引っ張っていきたい」とベテランとしての意気込みを語った。
強化合宿は11月26日まで行われる予定で、この貴重な時間をどれだけ有意義に使えるかが日本代表にとっては鍵になる。「これから合宿を重ねていって完成度が高まれば、面白いバスケットができると思います」と竹内が言うように、日本代表が再びコートに立つ日を期待して待ちたい。