NBA

シリーズが長引いた場合、全日程が終わるのはオリンピック開幕の前日に

NBAの2020-21シーズンは、現地12月22日開幕に開幕する。

2019-20シーズンのNBAファイナルに進出したレイカーズとヒートの選手、スタッフにとっては短いオフを挟んでの新シーズンとなるため、コンディション調整、気持ちの切り替えが難しいだろう。とはいえ、新たなシーズンの日程が決まったからには、全30チームが足並みを揃え、開幕に向けて動き始めている。

気になるのは2021年7月23日に開幕する東京オリンピックへの影響だ。『ESPN』によれば、来シーズンのレギュラーシーズンが終わるのは2021年5月16日で、昨シーズンから導入されたプレーイントーナメントを経て、5月22日からプレーオフファーストラウンドがスタートする予定だという。

問題はカンファレンスファイナル以降の日程だ。同ラウンドは6月22日から始まり、NBAファイナルは7月8日に開幕。もしシリーズが『GAME7』までもつれた場合、優勝チームが決まるのは7月22日。つまり、東京オリンピックが始まる前日ということになる。

スケジュール上、オリンピック前にシーズンが終わるとはいえ、カンファレンスファイナルまで勝ち進んだチームの選手は、オリンピック前に最低限の休養しか取れない。『NBC Sports』は、もしウォリアーズがプレーオフに進出してカンファレンスファイナルまで勝ち上がった場合、ステフィン・カリーのオリンピックデビューが実現しない可能性があると伝えている。

カリーは2010年のFIBA世界選手権と2014年のFIBAワールドカップに出場し、アメリカの優勝に貢献した。だが、2012年のロンドンオリンピックのメンバーには入らず、2016年のリオ五輪は足首と膝の負傷のため出場を辞退した。

昨シーズンは西カンファレンス最下位に沈んだウォリアーズは、オーランドで7月末から開催された『バブル』シーズンに参加できなかったため、ケガ明けのカリーは休養十分で来シーズンに臨める。しかし、カリーも東京オリンピックを迎える時は33歳と若くはなく、プレーオフから休まずにオリンピックに挑むにはコンディション面など課題は多い。

カリー以外にも、プレーオフの結果次第では現代のNBAを代表するスーパースターのレブロン・ジェームズ、ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデン、ヤニス・アデトクンボのオリンピック出場も危ぶまれるかもしれない。

新型コロナウイルスの影響とはいえ、オリンピックに出場する可能性があるプロ選手は、試合日程、コンディション調整、気持ちの切り替えなど、目の前のハードルを一台ずつ越えなければならない。