サージ・イバカ

年俸2300万ドルの契約が満了、フリーエージェントに

11月18日に行われるNBAドラフトの直後に、フリーエージェント選手との交渉が解禁となるだろう。新型コロナウイルスの影響で例年とは大幅にスケジュールが異なるものの、12月に入れば各チームは練習を開始し、12月22日に開幕を迎える。準備期間はほとんどなく、完璧なプランを立てておいてすぐさま遂行しなければ、他のチームに遅れを取ることになる。

今オフのフリーエージェント選手で注目を集めるのがサージ・イバカだ。31歳の彼は今オフにラプターズとの契約が切れる。今シーズンには平均15.4得点、8.2リバウンド、1.4アシスト、3ポイントシュート成功率38.5%を記録。まだ身体能力は落ちておらず、バスケットIQも高い。NBA11年のキャリアの中で、サンダーとラプターズで2度のNBAファイナルを戦った経験が大きい。『heavy.com』はあるNBAチームのGMの「レイカーズは4番も5番もできるビッグマンを必要としている。以前にも獲得を検討していたが、今回も動くだろう」というコメントを紹介している。

ラプターズは今オフにイバカだけでなく多くの選手がフリーエージェントとなる。来シーズンからパスカル・シアカムとのマックス契約が始まり、今オフはフレッド・バンブリートとの再契約が最優先。ラプターズとしてもイバカは手元に残したいだろうが、来年オフの大物フリーエージェントを見据えると大盤振る舞いはできない。

ラプターズはイバカに今の年俸2300万ドル(約23億円)と同等か、少し下げた額での単年契約を提示すると見られているが、イバカは複数年契約を望むだろう。イバカ自身はラプターズの環境、トロントでの暮らし、ニック・ナースの下でプレーすることに満足しているようだが、年齢的には大きな契約を結ぶ最後のチャンスとなる。より良い条件を求めるのは当然のことだ。

どのチームもサラリーキャップに余裕はないが、コンディションに問題さえなければ様々な起用法に応えてプレーオフまで戦力として計算ができるイバカは魅力的な戦力だ。レイカーズだけでなく、クリッパーズやセルティックス、マーベリックスにジャズ、トレイルブレイザーズ、ウォリアーズも彼に好条件のオファーを出す可能性がある。

近いうちに彼は優勝争いのできる複数のチームからオファーを受け取り、その内容を検討することになる。フリーエージェントは選手が勝ち取った権利。時間に余裕はないが、彼がオファーを吟味するぐらいの時間はある。