選手が揃い、横浜が持つ可能性が垣間見えた試合に
合流が遅れていた横浜ビー・コルセアーズのロバート・カーターは隔離期間を経て、昨日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦で初出場を果たした。
スタッツは15分間の出場で8得点5リバウンド1スティールと上々のパフォーマンスとなった。「今日プレーをしてみて、特に問題はなかった」と、コンディションに関してはすでに整っているようだ。それでも、久しぶりの実戦とあって試合勘は完全に戻っているわけではなく、「試合勘が戻っていない部分を含めると、評価としては85%から90%だね」との自己評価を下した。
このバイウィークで練習を重ねることはできたが、実践から遠ざかり、隔離期間を経ていきなりの試合では試合勘が戻らないのは当然だろう。何よりも仲間と共にコートに立ち、バスケットボールをプレーできたことに意義があり、「新しいチームメートと一緒にコートに立ててうれしかった。本当に良いチームなので、これからどうなっていくかワクワクしている」と、笑みを見せた。
この試合はキャプテンの生原秀将の復帰戦ともなり、選手が全員揃ったチームはこれまでとは違う姿を見せた。結果は81-82と1点差で敗れたが、8試合ぶりに80得点以上を挙げ、ダントツでリーグワーストだったターンオーバー数も6に抑えた。ビハインドが広がると我慢ができずに大敗するパターンが多かったが、8点のビハインドを覆し最後まで接戦を演じた。
指揮を執るカイル・ミリングも「全員が揃って1週間しっかりと練習しただけで、今日のようなゲームができた。これから練習を重ねればもっと良くなることは分かっているので、練習し続けて成長していきたい」と、確かな手応えをつかんだようだ。
カーターの存在が他の外国籍選手を刺激
カーターは自身のコンディションについて問題ないと語ったが、ミリングヘッドコーチは「まだ100%のシェイプでできておらず、自分のリズムでバスケットができていない」と見ている。昨シーズン、島根スサノオマジックでのカーターは35試合すべてに先発出場し、平均35.6分間プレーした。15分というプレータイムはカーターにしては少なすぎる結果となったが、これは他の外国籍選手の調子が良かったことに起因する。
特にレジナルド・ベクトンは直近の4試合すべてでファウルアウト、平均4.5得点と不振に陥っていたが、この試合では15得点11リバウンド5アシストと好パフォーマンスを見せた。また、パトリック・アウダも15得点6リバウンド5アシストと機能し、一概には言えないが、カーターの存在が2人を刺激したとも見える。
横浜は今回の試合を含め、10点差以内の6試合のうち5試合を落としており、接戦での脆さを露呈している。今回もラスト3分半で1得点しか奪えず、カーターが放ったラストショットが外れて敗れた。ミリングヘッドコーチも「試合の締め方に問題がある」と指摘しているが、カーターはその問題を自らが解決すると意気込み、ファンの期待に応える覚悟もできている。
「難しい試合になった終盤に僕がどうやって一押しするかに懸かっている。僕が来たことにファンが興奮してくれていることはうれしい。時間をかけてチームメートのことを知っていけばもっと良いチームになるはず。これからどう良くなっていくか、僕も楽しみだよ」
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