NBA

今シーズンの金額から300万〜1200万ドル減との噂

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、NBAは3月中旬から7月末までシーズンを中断した後、オーランドのディズニーリゾートに『バブル』と呼ばれる隔離エリアを設けてチーム、スタッフ、メデイアを集め、シーズンを再開させた。

そしてようやく、新シーズンに意識を向けられるようになった。本来であればこの10月中旬が開幕の時期だが、シーズンの概要はいまだ固まっていない。開幕がいつになり、何試合を戦い、いつ終わるのか。まだ状況は開幕云々より手前の段階で、NBAドラフトの時期こそ決まったものの、フリーエージェント選手との交渉解禁時期やサラリーキャップ(チームの総年俸額の上限)の金額は決まっていない。つまり、NBAの30チームは新シーズンに向けたチーム編成を進めたくても進められない状況なのだ。

今回のテーマはサラリーキャップ。当初は今シーズンの1億900万ドル(約114億円)で据え置きになるという見方もあったが、ここに来て300万から1200万ドルの減額が避けられないとの予測を各メディアが報じ始めた。

シーズン中断だけで試合数が減り、再開後の『バブル』では無観客開催となったことで試合関連の収入はほぼ得られなかった。12月から新シーズンが始まるにしても、新型コロナウイルスは収束どころか再び感染拡大の流れ。ワクチン開発にもまだ時間がかかり、当面は無観客での試合開催となりそうだ。

サラリーキャップはシーズンの収入によって金額が変動する。NBA人気はここまで右肩上がりで、それに比例してサラリーキャップも上がり、選手たちの収入は年々増えていた。その状況から一転してリーグが大幅に減益となれば、サラリーキャップも下がる。ルール通りに減額されれば補強に影響を及ぼすどころか、高額年俸選手を多く抱えているチームは補強をしなくても限度額を超えるケースも出てきそうだ。

11月18日に開催されるドラフト前は、通年なら指名権を含むトレードが頻繁に成立する時期だ。おそらくドラフト前には新シーズンのサラリーキャップを具体的にイメージできるだろうが、その金額が決まらなければ各チームもトレードに踏み切れない。具体的な金額が分かり次第、一気に移籍市場が活性化する可能性もある。