3選手が2桁得点を記録
信州ブレイブウォリアーズvs川崎ブレイブサンダースの第1戦。72-66で信州がホーム初勝利を挙げた。
信州は今シーズン平均13.6得点を記録している司令塔の西山達哉が立ち上がりから厳しいマークを受け、思うようなゲームメークができない。ディフェンスでも川崎のビッグラインナップに苦戦し、ニック・ファジーカスとマティアス・カルファニに第1クォーターだけでそれぞれ8得点を許してしまう。
立ち上がりは川崎に主導権を握られたが、時間がたつに連れて西山が激しいマークに慣れ始める。そして自分への厳しいマークを利用してディフェンスを引き寄せて、味方のシュートチャンスを作り出す。ボールと人が動き始めることでスペースも生まれ、ジョシュ・ホーキンソンやアンソニー・マクヘンリーとのピック&ロールやインサイドでの得点も増え始める。一時は川崎に9点リードを許したが点差を縮め、18-23で第1クォーターを終える。
追いかける信州は第2クォーターを18-9と圧倒し、逆転に成功する。このクォーターで信州はディフェンスでリズムをつかむ。インサイドではダブルチームを徹底し、タフショットを打たせてディフェンスリバウンドを奪う。内外ともにシュートが決まらない川崎に対して、信州は栗原ルイスやホーキンソンが3ポイントシュートをしっかりと沈め、36-32とリードして前半を折り返した。
後半になると信州は当たりが良い3ポイントシュートを軸にオフェンスを組み立てる。西山やマクヘンリーがディフェンスを引き寄せて、シュートタッチが良い栗原とホーキンソンの3ポイントシュートをお膳立てする。川崎に外を警戒させると、今度はドライブやポストプレーから得点を重ねて、バランスの良い攻めでリードを保つ。
対する川崎はシュートに当たりが来ないだけでなく、ボールへの執着心をこの試合では出せなかった。ディフェンスリバウンドやフィフティ・フィフティのボールを落とし、リズムをつかみかけてもそれを維持することができない。
一人ひとりが役割を全うしリードを死守する
54-48と信州がリードを維持して迎えた第4クォーター。信州は西山が開始早々に4つ目のファウルを犯しベンチに下がるが、マクヘンリーがボールハンドラーをこなす。ドライブでディフェンスを引き寄せて、ホーキンソンや栗原のシュートをアシストする。小野龍猛もインサイドでジョーダン・ヒースをしっかりと抑えて得点を与えない。信州は一人ひとりがそれぞれの役割を全うし、取るべきところで得点を重ねることで、川崎にペースを与えずに最後まで逃げ切った。
今までの信州はターンオーバーが平均16.6本と多く、自分たちのミスからリズムをつかめずに試合を落としていた。しかし、この試合では相手のプレッシャーに屈せずに8ターンオーバーに留め、自分たちのバスケットを遂行した。また、川崎は2桁得点を記録したのが26得点のファジーカスのみだったが、信州はホーキンソンが28得点、マクヘンリーが13得点、栗原は11得点を記録、厳しいマークを受けていた西山も8得点6アシストを挙げるなど、誰に偏ることなく得点を重ねた。
信州はこれで今シーズン初の連勝を記録。ウェイン・マーシャルがこの試合からチームに合流し、ようやくメンバーが揃った試合で強豪の川崎を相手に勝利したことは自信にも繋がる。明日の第2戦でもターンオーバーを抑え、いかに自分たちのバスケットをする時間帯を長くできるかが鍵となる。
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