プレータイム確保も「安心は絶対にできません」
千葉ジェッツは宇都宮ブレックスとの初戦に87-78で勝利し、開幕からの連勝を4で止めた。だが、第2戦ではインテンシティの高い宇都宮ディフェンスの前に沈黙し、68-85と大差で敗れた。
宇都宮の安齋竜三ヘッドコーチが「やるという意識とエナジーで上回れた」と語ったように、実力が拮抗しているチーム同士の戦いではメンタルが勝敗を分けることがよくある。
佐藤卓磨もこのように試合を振り返った。「特に10点ビハインドで迎えた3クォーターの出だしにディフェンスでソフトに入ってしまったのが敗因と思っています。10点負けているチームの姿勢じゃなかったと思うし、もっとアグレッシブにいくべきでした」
千葉の指揮を執る大野篤史も「第3クォーターの出だしは残念の一言に尽きる」と語っており、いわゆるエナジーの差が結果に繋がった。佐藤はコートにダイブし、リバウンド争いに絡むなど少なからずアグレッシブな姿勢を見せていた。だが、佐藤は「通常営業」とあくまでそれがスタンダードであり、プラスアルファが足りなかったと語った。
「ボールへの執着心は良かったと思うんですけど、僕自身もファウルが0だったので、もっとアグレッシブにディフェンスもリバウンドもいけたと思います。まだまだ足りませんでした」
反省を多く口にしたが、佐藤はここまで6試合すべてに先発し、日本人選手では富樫勇樹に次ぐ平均22.2分のプレータイムを得ている。かつての田口成浩や晴山ケビンが苦戦したように、千葉に加入してすぐにチームにフィットすることは容易ではない。こうした状況ですでに信頼を勝ち取った佐藤は素晴らしいの一言に尽きるが、本人は常に危機感を抱いている。
「身長があって機動力があるのでディフェンスは特に評価してもらっていると思うんですけど、そこをやらないとプレータイムはもらえません。焦りじゃないですけど、安心は絶対にできませんし、毎回100%を出す気持ちでやらないとコートには立てないと思っています」
佐藤は一ファンとして、千葉のチャンピオンシップの試合を観戦したことがあり、その時に「この舞台でプレーできたら幸せなんだろうな」との思いを抱いたそうだが、その思いは現実のものとなった。あこがれの舞台に立ち、「光栄に思いました」と感謝を語った佐藤。これからも栄光をつかみ取るために邁進する。
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