激しいディフェンスに加え、スペーシングを生かしたオフェンスを披露
秋田ノーザンハピネッツが京都ハンナリーズのホームに乗り込んだ一戦。持ち前の激しいディフェンスだけでなく、バランスの良いオフェンスを披露した秋田が90-71で完勝し、開幕3連勝となった。
秋田は、試合の立ち上がりからフルコートで京都にプレッシャーを与え、オフェンスでも先発ポイントガードの大浦颯太が外と中を上手く使ったゲームメークを行う。人とボールが動いたオフェンスを行うことで自分たちのリズムでシュートを放つ。さらに外国籍選手に頼らないチームオフェンスでコートに立つ5人全員が得点に絡むと、開始3分で14-2と京都を突き放す。
対する京都は、前節に続き大黒柱のデイヴィッド・サイモンが欠場。そのため、外国籍選手はジョーダン・フェイゾンのみとなるが開始4分で2ファウルに。立ち上がりから秋田に主導権を握られ追いかける展開が続く。セカンドユニットの石谷聡がチームを落ち着かせたことで寺嶋良が積極的に得点に絡みに行けるようになり、第1クォーターだけで7得点を記録。永吉佑也もインサイドだけでなくミドルシュートも決めて徐々に京都がリズムをつかみ始める。
しかし、京都が勢いに乗りかけたところで、秋田はベテランの古川孝敏が得点を重ね、さらに古川は自分へのマークが厳しくなると、今度はカディーム・コールビーとのアリウープを成功させるなど、得点だけでなくアシストでもオフェンスを引っ張った。秋田はドライブからのキックアウトやスクリーンを何度も組み合わせることで京都に的を絞らせない攻めを披露し、ほとんどの時間帯で2桁リードを保って48-36で前半を折り返す。
前半の終盤では京都が流れをつかみかけていたが、秋田は後半も隙のない立ち上がりを見せ連続8得点を記録。インサイドに入れさせない守備を徹底し、アウトサイドからタフショットを打たせてディフェンスリバウンドをモノにするなど、攻守に渡り自分たちのバスケットを遂行した。
京都もフェイゾンが積極的に攻め得点に繋げるが、個のプレーでの得点のためチーム全体でリズムをつかむことができない。永吉や寺嶋がピック&ロールで得点を挙げてもチームオフェンスは単発で終わり、最後まで主導権を奪うことができなかった。
昨シーズンまでの秋田は激しいディフェンスのイメージが強かったが、この試合ではバランスの良いチームオフェンスが光り、長谷川暢、ハビエル・カーター、カディーム・コールビー、古川孝敏の4人が2桁得点を記録。攻守ともに徹底したチームバスケットを遂行しての快勝となった。