写真=Getty Images

反LGBT法が法改正されず、NBAが決断

7月21日、2017年のオールスターゲーム開催地がシャーロットから変更されることがNBAから発表された。新たな開催地は後日発表される。

今回の開催地変更の原因となったのは、今年ノースカロライナ州議会が可決した、性的少数者(LGBT)に対する差別的法律だった。特にNBAが問題視しているのは、HB2法と呼ばれる、出生証明書と同じ性別の公衆トイレを使うよう求める州法だ。「この法律による精神的風土がシャーロットに存在している以上、大会を成功に導けない」と説明している。

「多様性」、「相互尊重」という基本方針を持つNBAは、同法が可決されて以降、マイケル・ジョーダンがオーナーを務め、同都市に本拠地を構えるホーネッツとともに、法改正に向け、関係各所に働きかけていた。だが、NBAがどれだけ反対姿勢を示しても状況が変わりそうにないと判断し、今回の決定に至った。

NBAは、法改正を条件とし、2019年にシャーロットでオールスターゲームを開催することを再検討すると明言。1週間という期間で開催されるオールスターの経済効果は1億ドル(約106億円)とも言われているだけに、約7カ月後に開催されるはずだったシャーロットへの経済的影響は小さくない。

バスケットボールの神様マイケル・ジョーダンの力を持ってしても、法改正には至らず、開催地変更が決まってしまった。