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レイカーズ、キャブズ、シクサーズらによる争奪戦

NBAではフリーエージェント選手との交渉が解禁となり、最も去就が注目されるレブロン・ジェームズはロサンゼルスに到着した。具体的な日時は判明していないが、一両日中にレイカーズとの交渉に臨むのは確実だ。

レブロンが空港にプライベートジェットで到着した画像がSNS上に出回ると、セブンティシクサーズのジョエル・エンビードがすぐ反応し、「レイカーズは永遠にコービーとマジックのチーム」とTwitterに投稿した。言うまでもなく、レブロンのレイカーズ移籍という噂に対しての横やりで、歴代最高選手の一人と称賛されるレブロンでさえ、コービー・ブライアントやマジック・ジョンソンのレガシーを超えられず、彼のチームにはならない、というエンビード流のメッセージでもある。

エンビードとベン・シモンズを擁するシクサーズへの移籍をレブロンが決断すれば、来シーズンの東カンファレンスは彼らを中心に回る。カイリー・アービング、ゴードン・ヘイワードの完全復活が期待されるセルティックスが最大のライバルになるだろうが、確率だけを考えれば、ウォリアーズ、ロケッツらとの競争になる西と比べてNBAファイナルに進出する可能性は高い。それに、シクサーズ加入によるレブロンの負担減、チームとしての成長速度、ケミストリーという観点から考えても、数年後には王者ウォリアーズに対抗できる東の『スーパーチーム』になり得る。

では、レイカーズ移籍という道を選択したらどうなるだろうか? 昨年から伝えられている当初のプランは、レイカーズがポール・ジョージとレブロンを同時に獲得するというものだった。しかし、ジョージは地元の名門ではなく、親友ラッセル・ウェストブルックとの絆を選択。優勝できる環境も重要視するレブロンからすれば、ジョージの加入がなくなった以上、今のままではレイカーズという選択肢は消える。

レイカーズがレブロンを振り向かせるには、ジョージに代わる大物選手の獲得が急務だ。その筆頭候補は、スパーズとの関係悪化により、球団にトレードを要求したと伝えられたカワイ・レナードしかいない。名門復活がかかる今夏のプランを遂行するためにも、レイカーズがレブロンとの交渉までにレナードを獲得できるかどうかが最大の焦点になるだろう。

また、キャバリアーズ残留という可能性も消えたわけではない。交渉が解禁された直後、キャブズのコービー・アルトマンGMが、レブロンと代理人に電話で連絡を入れたと『AP』が報じた。キャブズもレナード、あるいはホーネッツのポイントガード、ケンバ・ウォーカーの獲得を狙っていると噂され、地元の英雄を説得するための準備を進めているに違いない。

『キング』の決断を、世界中のファンが待っている。