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ただしペリカンズ残留には年俸カットを受け入れる必要も

今オフにフリーエージェントになるラジョン・ロンドが、次の契約先で単年ではなく少なくとも2年契約を希望していると『ArizonaSports.com』が伝えた。

ロンドは、今夏の移籍市場で去就が注目されるポイントガードの一人。司令塔としての能力の高さは説明不要だが、2014-15シーズン中にセルティックスからマーベリックスにトレードされてからは、行く先々でヘッドコーチと衝突し、マブス、キングス、ブルズと1年ごとにチームを変え、近年は『ジャーニーマン』という印象を持たれている。

2017-18シーズンを過ごしたペリカンズでは、指揮官アルビン・ジェントリーとの関係に問題は起こらなかった。デマーカス・カズンズが今年1月下旬に左足アキレス腱を断裂して離脱した後もオフェンスの舵取りを担い、プレーオフではそのゲームメーク力を存分に発揮。プレーオフに入るとギアを上げる『プレーオフ・ロンド』の異名に相応しいパフォーマンスを見せ、ファーストラウンドでトレイルブレイザーズをスウィープで下す原動力となった。

アンソニー・デイビスとカズンズのツインタワーを擁するペリカンズでのシーズンを見た限り、ゲームメークを優先するロンドのプレースタイルは、強力なフロントコートを擁する今のチームに合っている。

32歳のロンドとしては、複数年契約で落ち着いてプレーに取り組みたいのだろう。ただ、ペリカンズからのオファーを待つのであれば問題がある。ペリカンズは今夏カズンズとマックス契約を締結する可能性が高く、もしロンドが高額契約を求めているのなら、ペリカンズのキャップスペースでは十分な条件を提示できない。あとはロンド次第だ。金額よりも勝てる環境、やりがいが感じられる方を優先するのなら、年俸を低く抑えた契約でも納得するかもしれない。

ここ5シーズンで5チーム目に移籍することになるのか、ペリカンズに腰を落ち着けるのか。ペリカンズとロンドの選択を待ちたい。