先発の4選手が20得点以上を記録したセルティックス
東カンファレンスファイナル、セルティックスvsヒートの第3戦はジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウン、ケンバ・ウォーカーの3人がそれぞれ20得点以上を挙げ、ペイントアタックから主導権を握ったセルティックスが117-106で勝利した。
セルティックスはマンツーマンとゾーンディフェンスを織り交ぜるヒートディフェンスを個で打開した。ケンバやブラウンがリングへアタックし、タフショットになりながらも次々とシュートを決めていく。ドライブへの注意が増すとキックアウトして外から射抜き、バランスの良いオフェンスで先行した。
ディフェンスでも、2試合で54得点を許しているゴラン・ドラギッチへのプレッシャーを強め、前半だけで4ターンオーバーを誘発。そこからテイタムやブラウンの速攻に繋げるなど、攻守ともにヒートを上回った。
また、セブンティシクサーズとのプレーオフ第1戦で足首を捻挫したゴードン・ヘイワードがこの試合で復帰。ボールハンドラーにもなれ、バランスも取れるヘイワードの存在もチームに好影響を及ぼした。
15点をリードして最終クォーターを迎えたセルティックス。マーカス・スマートが体格のミスマッチを突き、パワープレーからバスケット・カウントを獲得。ボーナススローもしっかり沈め、残り7分で100-80とリードを拡大した。
だが、ヒートはここから粘りを見せる。15本連続で外すなど、3ポイントシュートに当たりがこなかったが、ダンカン・ロビンソンが3本連続で成功させたことで追撃。ディフェンスも活性化し、連続でターンオーバーを誘発した。そして残り1分、バム・アデバヨの得点で5点差まで迫った。
連続で逆転負けを喫しているセルティックスだけに、このまま飲み込まれてしまってもおかしくなかった。それでも、積極性を失わないスマートがドライブからシュートファウルを獲得し悪い流れを断ち切った。スマートが残り47秒から8本連続でフリースローを成功させ、待望の1勝を手にした。
セルティックスは先発の4人が20得点以上を挙げ、主力が大いに活躍した。チームハイの26得点に加え、5アシスト3スティールを記録したブラウンは「このチームの一員になれてうれしい。僕たちが成し遂げたことを誇りに思う」と、連続で逆転負けした負の連鎖を止めたことをよろこんだ。
また25得点14リバウンド8アシストとトリプル・ダブル級の活躍を見せたテイタムは復帰したヘイワードの存在を強調した。「彼がいれば僕らはもっとダイナミックに、もっと万能に、もっと良くなる。彼が復帰したことがすべてだよ」
セルティックスはこの勝利で対戦成績を1勝2敗とした。第2戦に敗れた後、スマートが悪態をつき不協和音が生じたが、空中分解の心配はなさそうだ。