カワイ・レナード

写真=Getty Images

ケガの状態、来夏のフリーエージェントは懸念点

先週末、カワイ・レナードがスパーズにレイカーズへのトレードを要求したと複数のメディアが報じた。現時点まで動きはないものの、上位指名権を持つチームが6月21日のNBAドラフトまでに超大型トレード案をスパーズにオファーする可能性はある。

そんな中、『Cleveland.com』は、キャバリアーズがスパーズにレナードを含むトレードに関して連絡を入れたチームの一つと伝えた。

もしこれが事実なら、キャブズは今夏フリーエージェントになることが濃厚なレブロン・ジェームズを引き留めるため、あるいはレブロンが去った後のエース獲得に動く、ということになる。現段階では実現の可能性は低いかもしれないが、キャブズのコビー・アルトマンGMは、今年2月のトレードデッドラインにロスター刷新を決断した人物だ。すべてが上手くいけば、レブロンの相棒に2015年から2年続けて最優秀守備選手賞を受賞したレナードを置ける案を成立させるため、多少強引な手法を用いるかもしれない。

もちろん、どのチームにとってもレナードの獲得にはリスクが生じる。2018-19シーズン終了後にフリーエージェントになれるプレーヤーオプションを保持しているレナードは、獲得できたところで来年夏には移籍されてしまう可能性がある。さらに今シーズン出場わずか9試合に終わった原因のケガの状態も把握したいところ。この2点をクリアしない限りは、レナードとの関係が悪化したスパーズの二の舞を踏みかねない。

交換要員という点で考えると、キャブズはスパーズに好条件を提示できるチームだ。今年のドラフト全体8位指名権に加えて、若いラリー・ナンスJr.、ジョーダン・クラークソンという将来有望な選手も揃っている。それに8位指名権があれば、今後フランチャイズプレーヤーに成長する即戦力も指名が可能だ。もしレナードとの関係修復が不可能であれば、スパーズにとっても考えるべき要素は多い。

レナード獲得とレブロン残留という一発大逆転のシナリオに持っていけるかどうか、キャブズもまた、21日のドラフト前に大きな決断を迫られている。