終盤の10-0のランで勝負アリ
西カンファレンスセミファイナル、レイカーズvsロケッツの第3戦。序盤から拮抗した展開が続いたが、最終クォーターに10-0と走り、ワンチャンスをモノにしたレイカーズが112-102で勝利した。
レイカーズはシュートタッチの良いレブロン・ジェームズが内外から得点を重ね、アンソニー・デイビスもペイント付近で得点を量産していく。だが、ロケッツもジェームズ・ハーデンがドライブを中心に得点し、第2戦で絶不調だったラッセル・ウェストブルックも高確率でシュートを沈め一歩も引かない。
一進一退の攻防が続き、82-82の同点で最終クォーターを迎えたが、ラジョン・ロンドがレイカーズに流れを引き寄せる。
ロンドはゴール下でミスマッチになっているレブロンを見逃さず、イージーシュートをアシストし、直後のオフェンスで3ポイントシュートを沈めて4点のリードをもたらした。ロケッツはタイムアウトを取り、ハーデンを戻すが、レイカーズの勢いは止まらなかった。タイムアウト明けのディフェンスでウェストブルックにタフショットを打たせてゴールを許さず、ロンドが再び3ポイントシュートを沈める。さらにロンドは直後のディフェンスでダブルチームを仕掛け、ハーデンのバックビハインドパスをスティール。自ら速攻でレイアップを沈め、約3分弱の間に10-0と一気に走った。
互いに流れを持ち込めず我慢の展開がずっと続き、試合は第3クォーター終了まで2ポゼッション差以内で推移してきた。それだけ両チームは拮抗していた。だからこそ、このランが勝敗を分けることになった。その後もレイカーズは一度も大きなランを許すことなく、2桁前後のリードを保ち逃げ切った。
レイカーズはレブロンが36得点7リバウンド5アシスト4ブロックを記録。第3クォーター終了間際のチェイスダウンブロックなど、大事な場面でレブロンの守備が効いていた。指揮官のフランク・ボーゲルは「レブロン・ジェームズほど勝利に影響を与える選手はいない。だからこそ、彼はMVPになるべきなんだ。これまでの試合が物語っている」と、最大級の賛辞を贈った。
同点になること15回、リードチェンジを繰り返すこと16回の接戦を制したレイカーズ。初戦こそ落としたが、西の第1シードの強さをここにきて証明している。