写真=Getty Images

国外選手が集まるNBAグローバルキャンプで活躍

ジョージ・ワシントン大学を卒業し、NBA入りを目指して奮闘する渡邊雄太がイタリアのトレヴィーゾで行われたNBAグローバルキャンプに参加した。NBAグローバルキャンプは、アメリカ国外出身の有望選手が集められて行われる『若手の見本市』。日本からは渡邊雄太と、NBAグローバルアカデミーの選手として田中力が参加している。

ドラフト・コンバインと同様に体力測定と運動能力のテストが行われ、NBAと同じ48分のゲームも2試合行われた。現地6月2日に行われた1試合目ではシュートタッチに苦しみ、得点はフリースローでの1点のみ。それでも持ち味である守備ではアピールに成功。試合終了間際での相手ポイントガードとの1対1で完璧な守備を見せ、相手にエアーボールを打たせている。

特筆すべきは翌日に行われた2試合目。4本のシュートすべてを成功させ、どちらもチームトップの数字となる12得点4リバウンドと活躍。プレータイムも1試合目の14分から2試合目は30分と大幅に伸ばした。4ポイントプレーとなるタフな状況から決めきった3ポイントシュートも見事だったし、ピック&ロールのユーザーとしてのドリブルから一気にスピードに乗り、スイッチした相手センターを置き去りにして決めた豪快なダンクは『NBAのレベル』を感じさせた。

現役のNBAのアシスタントコーチも現地まで足を運ぶという貴重なアピールの場とあって、ボールへのプレッシャーは非常に激しかった。1試合目はそのプレッシャ―に苦しんでいたが、2試合目でアジャストし、2点シュートの得点はどちらもディフェンスの圧力に対応したドリブルからによるもの。またフルコートのプレッシャーを華麗なハンドリングでいなす場面も見られた。ロールターンからのビハインド・ザ・バックドリブルでダブルチームを仕掛けたディフェンスをかわす技アリのプレーは、得点以上に渡邊のスキルをアピールできたシーンだった。

得意のディフェンスは両日とも安定。それに加えてアウトサイドシュート、ハンドリングと206cmの長身に見合わぬオールラウンダ―としての能力をしっかりとアピールした。

NBA入りに向け非常に重要な時期へと入っている渡邊は、田臥勇太に次ぐ2人目の日本人NBAプレイヤーへの道を力強く歩み始めている。