初戦の課題を修正するも勝利には繋がらず
9月5日、6日の2日間、新潟アルビレックスBBは秋田ノーザンハピネッツとプレシーズンゲームを行った。
今シーズンの新潟は過去4シーズン指揮官を務めた庄司和広から福田将吾へとヘッドコーチが代わり、外国籍選手も総入れ替え。新たなスタートとなったが、第1戦を54-97、第2戦を95-117で落とす苦しい船出となった。
最も苦しんだのは秋田の攻めるようなディフェンスへの対処だ。純粋な1対1のディフェンスに手を焼き、ハーフコートにたどり着く前にボールを失う場面も多々見られた。さらにハーフコートオフェンスでは、ハンドオフやスクリーンを使った際にダブルチームを仕掛けられ、パスコースを限定されて何度もスティールされた。
特に第1戦ではペイントエリアに侵入しても素早いヘルプにタフショットを強いられ、そこからカウンターで失点したことで一気に点差を離された。その後も打開策を見いだせず、新潟のビハインドは20点、30点と広がっていった。試合の趨勢が決まり、集中力が切れてもおかしくはなかったが、その中で新加入の林翔太郎が最後までアグレッシブに攻め続け、キャリアハイの16得点を挙げたことが収穫となった。
迎えた第2戦では新潟の変化が見られた。秋田のディフェンスは第1戦と同様にボールマンへのプレッシャーが強かったが、バックドアなどでそれを逆手に取り、イージーシュートの機会を作っていく。トラップディフェンスを受けた際にはロングボールを選択し、数的有利を作っていった。また、この日16得点を挙げた大矢孝太朗がインサイドで粘ったことで内外のバランスも取れた。
それでも、終始ディフェンスの強度が落ちない秋田に対し、新潟は時間が進むにつれて精度が下がっていく。ボールウォッチャーとなり、オフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを多く決められ、トランジションから3ポイントシュートを許すなど、ダメージの大きい失点が続いた。攻守ともに第1戦からのステップアップが見て取れたが、勝利には繋がらなかった。
福田ヘッドコーチは「昨日に比べてアグレッシブにリングへアタックして、レイアップやファウルもしっかりもらってフリースローの数も違い、それぞれがステップアップしたなと感じています」と総括。ターンオーバーや連携ミスを引き続きの課題に挙げたが、「選手たちは最後まで戦ってくれたのでそう言ったところは非常にポジティブにとらえています」と、その姿勢を評価した。
2試合連続で2桁得点を挙げた林や第2戦でチームハイの16得点を挙げた大矢など、新加入選手が存在感を見せたことは明るいニュースだ。また、大きな課題を露呈したがプレシーズンゲームの意味合いを考えれば実りのある2試合だったに違いない。
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