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超強力オフェンスにロケッツはどう立ち向かうか

昨シーズン、1年を通じて最も成長した選手に贈られるMIP賞を受賞したバックスのヤニス・アデトクンボは、今シーズンもキャリアイヤーと呼ぶべき活躍を見せたが、チームは惜しくも東カンファレンス1回戦で姿を消した。

どのチームが相手でも真っ向勝負を挑む『グリーク・フリーク』だが、対戦時に恐怖を感じるチームが一つだけあるという。それが王者ウォリアーズだ。

昨シーズンのNBAファイナル期間中、アデトクンボは『ESPN』にこう語っていた。「いつだってウォリアーズと対戦する時は、楽しさと怖さが同時にやってくる。いつだって、彼らとの試合では辱められる時間帯があるからね」

コートのどこからでも点を取れるウォリアーズを相手にすると、一つのミスから大量失点を許し、たった数分間の展開で一気に勝負が決まってしまうことも多い。とはいえ昨シーズンのウォリアーズは強すぎた。レギュラーシーズン中は1試合平均115.9得点だったオフェンスが、守備がタイトになるプレーオフで119.3得点にまで伸び、キャバリアーズとのファイナル第4戦で敗れた以外は1敗も喫することなく、『ほぼ完全優勝』を果たした。

今シーズンのウォリアーズは、主力に負傷者が多く出たため、1年前と比べるとオフェンスの数字は落ちた。それでもプレーオフが始まってからベストメンバーが揃い、ポストシーズンベストの1試合110.3得点を挙げている。

王者ウォリアーズが4年連続のNBAファイナル進出に挑む戦いが、5月14日から始まる。その行く手を阻もうと向かってくるのは、リーグ最強レベルのオフェンスを武器に、シーズンを通じて守備を改善させてきたロケッツだ。アデトクンボを震え上がらせるオフェンスにロケッツが打ち勝てるのか、それとも屈辱的な大敗を喫してしまうのか、攻守ともにハイレベルな2チームの対戦に、世界中が注目している。