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プレーオフの壁も難なくクリア、評価は急上昇

オーバータイムの末にセブンティシクサーズとのカンファレンス・セミファイナル第3戦に勝利したセルティックス。第3戦でもゲームハイの24得点を記録したルーキーのジェイソン・テイタムに対する評価は、プレーオフが進むごとに上昇しており、最近では、昨年のドラフト1位指名に相応しかったのはテイタムではないか、という意見まで出始めている。

これでセルティックスのルーキーとしては初となる、プレーオフでの5試合連続20得点超えを達成。これまでの球団新人記録はラリー・バードの4試合連続だった。また、20歳以下の選手では、NBA史上初のプレーオフ5試合連続20得点超えだという。

得点以外にもリバウンド、プレーメークの面でも才能を発揮しているテイタムが今シリーズに与えている影響は、出場していた時間帯とベンチに下がっていた間の得失点差(プラスマイナス)にも表れている。テイタムは+35を記録。

対照的なのは、第2戦で1得点に抑えられ、第3戦でも勝負どころでターンオーバーを記録してしまったシクサーズのベン・シモンズで、彼が今シリーズに残しているプラスマイナスは-55。数字上でも、圧倒的にテイタムがシモンズより勝敗に影響を与えていることが分かる。

派手さではシモンズやドノバン・ミッチェルにかなわないかもしれないが、テイタムがコート上で見せる落ち着きはルーキーレベルではない。もしこの勢いのままセルティックスがカンファレンス決勝に勝ち進めば、テイタムこそ新人王に相応しいという論争が起こるだろう。